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【都都逸とは?】意味・歴史・作り方を審査員が徹底解説|7775の粋な日本文芸

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「都都逸」を知っていますか?

俳句や短歌、川柳とも違う都都逸。日本の昔ながらの文芸ですが、学校で習う機会も少ないため、あまりなじみがないかもしれません。

季刊「公募ガイド」の読者投稿コーナー「公募ファンクラブ」に、2025年秋号から都都逸の投稿欄ができました。作品の選出を務める担当者から、みなさんに都都逸の楽しさをお伝えしたいと思います。作り方のポイントもご紹介します。

奥深く面白い、都都逸の世界。これまで知らなかった人は、その魅力に飛び込んでみましょう。この記事を読んだあなたは、都都逸が作りたくなっているはずです!

都都逸の読み方は「どどいつ」

そもそも読めない人すら多い「都都逸」という言葉。「どどいつ」と読みます。俳句や短歌と違って、国語の授業は習いません。もしかしたら、日本史の授業で知った人はいるかもしれません。

知らなくても仕方がない、でも知っていると楽しい都都逸。まずは基本的な情報を把握しましょう!

歴史

都都逸の歴史は江戸時代にさかのぼります。三味線とともに歌われる、音曲師が寄席や座敷などで演じる出し物だったと言われています。

いわゆる「俗」な音楽で、主に男女の恋愛を題材としていました。情歌とも呼ばれます。短歌の元になった和歌が、貴族のたしなみであったのとは反対に、都都逸は庶民の楽しみでした。

形式

俳句や川柳は「575」、短歌は「57577」というように、音数が決まっている短い詩型を「短詩」といいます。

都都逸は「7775」音で、口語を使うのが基本です。

口語とは、普段私たちが喋ったり、使ったりしている言葉のこと。俳句や短歌では文語・古語を使う場合もお送りますが、都都逸はあくまで庶民の楽しみなので、その時代に生きる市井の人々に気楽に伝わる言葉を使います。

なお、「7775」は文字数ではなく音数です。数え方は俳句や川柳、短歌と同じです。「ちゃ・ちゅ・ちょ」などは1音、小さい「っ」も1音として数えます。たとえば、「公募ガイド」なら6音、「ファンクラブ」なら5音です。

俳句で基本的に必要とされる「季語」は不要です。

内容

都都逸は、笑えるものや風刺的なもの、時事や流行を取り入れたもの、恋愛など俗っぽいものなどを詠む文芸です。花鳥風月など美しいものはあまりマッチしません。さまざまな角度から粋な面白さを目指しましょう!

有名な都都逸は?

実は、さまざまな機会に有名な都都逸を見聞きしたことがある人も多いはずです。早速、多くの人に知られている都都逸の名作をチェックしていきましょう。

ざんぎり頭を 叩いて見れば 文明開化の 音がする

一番有名な都都逸といえば、日本史でも習うこちらでしょう。

長く続いた江戸=武士の世が終了し、文明開花を迎えた際、侍が髷を切って「ざんぎり頭」になったことを面白おかしく表現しています。連続テレビ小説「ばけばけ」にも、そうした場面が出てきました。

この都都逸は有名ですが、一句目(起句)が「ざんぎり頭を」と8音になっています。有名なのに少しイレギュラーなので、都都逸というものをわかりにくくしている一因になっているかもしれません。

立てば芍薬(しゃくやく) 座れば牡丹(ぼたん) 歩く姿は 百合の花

「ざんぎり頭」と同じぐらい有名なのが、美しい女性を表したこちらの都都逸。

立ち姿はエレガントな芍薬、座ったら丸くて豪華な牡丹、控えめに歩く姿は首を傾げたような百合のようだと表現しています。

着物の柄にも使われる、日本の伝統的な花になぞらえて女性の美を語る都都逸です。人の見た目をどうこういうのは俗っぽくはありますが、華やかで楽しい都都逸です。