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中村航選 プロットだけ大賞 第2回 入選 おしゃべりタクシー

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作文・エッセイ
プロットだけ大賞
結果発表

-第2回-
結果発表

お題ログライン

夫のモラハラで家出した主人公が、誰にも居場所を告げずゼロから人生をやり直すことで自分を知り、本当の人生を歩み出す話。


入 選

「おしゃべりタクシー」
池平コショウ(著)

4.3★★★★
カテゴリ 田舎 モラハラ ヒューマンドラマ 小説

舞台・世界観

夫からのモラハラに我慢できなくなり家を飛び出した恭子は北国の田舎町で住み込みタクシー運転手として働き始める。乗客の愚痴を聞いているうちに寒村の老人が抱える問題に気づいていく。

登場人物

沢泊恭子(さわどまり きょうこ)(38)
女性。子どもができないことを自分のせいにされている。なにごとも自分のせいにしてしまう性格。

「誰だって自分の老いに気づかないふりをしたくなるときがあるんだよね」

高梨静江(たかなし しずえ)(84)
女性。三世代同居と言っているが実は独居老人。嫁の悪口を言うことを趣味にしているがすべて虚言。

「あんたの『ほんですねえ』には人を癒す力があるんよ」

富谷力(とみや ちから)(67)
男性。タクシー会社経営者。ドライバーだったが、そろそろ引退しようと考えている。陽気な性格。

「人生ポンピング! ダメだと思ったら離してみる。そんで踏んで、離してもう一回、踏んでみるんさ」

ストーリー

第1章

不妊検査を受けようとせずに子どもができないのは妻のせいだと一方的にきめつける夫。学生時代に中絶の過去があったことは墓場まで持って行くつもりだった。しかしながら、夫のひと言で家を飛び出す。

第2章

飛び乗った夜行列車でたどりついた田舎町。「社員募集」のステッカーでタクシーの住み込み事務員に。仕事に慣れ順調だと思われた。しかしながら唯一の運転手である社長が事故を起こしてしまった。

第3章

恭子が二種免許をとる。道を覚え、運転にも慣れていくが、人口減少の影響で売り上げは減る一方。乗客の愚痴を聞く運転手を続けていたら驚くべきことに、徐々に売り上げが上向きになった。

第4章

嘘つきババアとして村八分になっていた静江さんを村の寄り合いに連れて行こうとする。寄り合い所の入り口から入れない。車内にもどり話をきく。心を開き始める静江。人の話を聞く役回りの重要性に気づく恭子。