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「糖尿病」が世界共通語の「ダイアベティス」に変わったら……?「ダイアベティス 啓発動画コンテスト」

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まわりに糖尿病や、糖尿病予備群の人はいませんか? 身近な病気である糖尿病ですが、その名称について見直しを含めた議論がすすんでいます。

 

新しい呼び方の候補である「ダイアベティス」を、多くの人に正しく理解してもらうための啓発動画を募るコンテスト。30秒〜1分と短い動画の募集なので、誰もが参加しやすい公募です。締切は9月30日。最優秀賞1点には賞金30万円が贈られます。

 

本記事を通じて糖尿病・ダイアベティスについて学び、コンテストに応募してみましょう!

 

まずは糖尿病を知ろう!

世界では、10人に1人と言われている糖尿病。日本国内では、予備群もあわせると約6人に1人が糖尿病とともに生活しているといわれます。糖尿病は、とても身近な病気です。

 

そもそも糖尿病とは、血糖(血液中のブドウ糖の濃度)を下げるホルモンであるインスリンの働きが弱くなって起こる病気で、発症の原因によって、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病など、様々なタイプがあります。適切な治療をせずに放置すると血糖値が常に高い状態になり、網膜症、腎症、神経障害などの合併症を引き起こします。

 

かつては暴飲暴食や不摂生など、生活習慣の乱れが原因と思われがちで、差別や偏見を生んでいました。しかし、実際には生活習慣に限らず、生まれたときからの体質や環境など、さまざまな要因で誰しもが発症する可能性のある病気です。そして、治療の進歩により、その人にあった適切な治療を継続すれば、糖尿病のない人と変わらない、一病息災の毎日を送ることができるのです。

 

こうした社会の糖尿病への誤解により、「生活習慣が悪かったから発症した」という誤った自己責任論を押しつけられて、理不尽な困難の中で生きている人がたくさんいます。誤解や古い知識による判断が残る社会では、糖尿病のある人が病気であることを隠したり、治療を中断して重篤な合併症を引き起こしやすくなります。

 

そこで、治療薬や治療方法も増えてきた昨今、糖尿病のマイナスイメージを払拭し、前向きに治療に取り組めるよう、新しい呼称の提案する動きがでてきました。

 

「糖尿病」と「ダイアベティス」の関係性

英語圏では、糖尿病は「Diabetes」=ダイアベティスと呼ばれています。これは、紀元前150年ごろにカッパドキアの医師、アレタイオスによって名付けられたのが起源の言葉です。歴史のある名前ですね!

 

ちなみに、日本で「糖尿病」という名前が定着したのはいつごろでしょうか? 病状としては、10世紀ごろには中国から伝わった医学書によって「消渇(しょうかち/しょうかつ)」という名前で認識されていたようです。明治初期あたりに「糖尿病」のほか、「蜜尿病」などと呼ばれるようになり、1907年の第4回日本内科学会講演会後に糖尿病という名称に一本化されました。

 

しかし、糖尿病は尿に糖がでるケースもでないケースもどちらもあるので、病気の本質を捉えた名称とは言い難いともいえます。

 

「ダイアベティス」という呼称には「尿」ということばや意味は含まれていません。糖尿病という呼称に根づいてしまった生活習慣のせいという勘違いも少なくなりそうです。呼称の変更については賛否両論があり、現在は関係各所で意見を聞きながら進めている状況ですが、多くの人が積極的に予防や治療に取り組める環境が整うといいですね!

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日本糖尿病協会の公認キャラクター「マールくん」も応援!

なお、病気の名称が変わった事例は他にも多数あります。たとえば「痴呆症→認知症」「精神分裂病→統合失調症」など、より事実に即し、過度にネガティブな印象を与えないように、病名はアップデートされてきました。人に話しやすく、理解や協力を得やすくなることは大切です。

子どもから大人まで、気軽に参加を

今回は、そんな「ダイアベティス」をみんなで正しく理解するための啓発動画の募集です。

 

表現方法(実写、CG、アニメ等)は不問。30秒〜1分以内の動画作品を、自身のYouTubeアカウントに限定公開の形式でアップロードし、URLを提出します。個人でも、友だちや家族、職場の仲間など、グループでも参加できます。

 

動画の目的やメッセージを具体的にし、音声を入れる場合は明瞭に聞こえるかどうか確認を。テロップの挿入も効果的かもしれません。興味をもって見てもらえる流れや表現を考えつつ、病気の当事者や関係者の気持ちにしっかり配慮し、情報を正しく伝えましょう。

みんなの健康のために、楽しい動画を!

 


ライター
芦田みどり

公募情報ライター。最近は各地を盛り上げるご当地公募から目が離せない。好物はネギトロ。公募ガイド公式Instagramでも執筆中。