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あなたとよむ短歌 vol.58 テーマ詠「文房具」結果発表 ~新春・大量採用祭~(3/3)

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川柳・俳句・短歌・詩
短歌
あなたとよむ短歌
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結果発表

まだまだつづく、のこる佳作5首のご紹介です!



吾子の引くせんろはつづくよどこまでもお絵描き帳発フローリング行き
(白波はるよさん)

誰もが知る童謡「線路は続くよどこまでも」の歌詞を取り入れた一首。状況がありありとイメージできて、思わず笑ってしまいました。幼い子の集中力は時としてすごいもので、紙があるかどうかなど関係なく線路を延ばしてしまいますよね。親は呆れたり疲れたりしながらも、その姿を記憶に刻んでいるのでしょう。



二十二年六月だけがぽっかりと白く残った十年日記
(畑依裕さん)

「十年日記」は10年分の記録がつけられる日記帳です。平成22年6月に、この人には何があったのでしょう。調べてみたところ福島県沖で地震もありました。この作中主体は、何らかの理由で1カ月間日記を書けなかったにもかかわらず、また書き出すことができたようです。それがわかる点も心が熱くなる一首です。



シャーペンで下書きをした四〇〇〇字立教大学志望理由書
(横田晴さん)

3句以降の「四〇〇〇字立教大学志望理由書」の字面のインパクト。しかも、作品全体を音読すると驚くほど気持ちのいいリズムです。今の大学の入学制度を知らないのですが、志望理由書はデータで提出ではないのでしょうか。もしかしたら、シャープペンシルで下書きをしてみたら、4000字という大作になってしまったのかもしれませんね。入学したい強い思いがペンを走らせたのかも。



ユニコーンも天使も悪魔も神様もペン一本で表現できる
(夏風かをるさん)

イラストか漫画か、もしかしたら小説かもしれません。ユニコーン、天使、悪魔、神様のチョイスがいいですよね。作中主体のなかに表現したい世界がありそうです。ペン一本で世界を生み出せる、その創作者の万能感。表現することそのものが楽しく、自分にとって必要なものだという確信が感じられます。



背の順は嫌いなんです筆箱の世界だけでも自由でいたい
(トラノさん)

小学生が使う箱型の筆箱は、鉛筆がきれいにならぶような作りです。もしかしたら、鉛筆の長い順(背の順)で入れるほうがきれいだよ、と親や先生、友だちに指摘されたのかもしれません。でも背の順で入れたくはない。日々に窮屈さを感じている作中主体の、ひそやかな反抗が筆箱の中にあります。



作品のご投稿、ありがとうございました。本年もよろしくお願いいたしします。
これまでの回でも何度か触れてきましたが、応募の際の注意点として「分かち書き=57577間のすべてに空白を入れる表記」は「NG」です。
分かち書きには、音数を数えやすい、短歌を読みなれていない人にも短歌であることが認識されやすい、というメリットもあります。けれども、分かち書きの表記で短歌を作る・書く癖がついてしまうと、それぞれの音数に当てはめることに意識が向きすぎて、結果的に流れが悪かったり、意味が通りづらかったりしていても気づきにくいものです。空白はすべて詰めるか、効果を狙ってわざと空けるか、いずれかにしましょう。

引き続き、テーマ詠「化粧品」を募集しています。
テーマ詠は、お題の単語を短歌のなかに入れても入れなくてもOKです。そのテーマにあった短歌をお待ちしています。
どこかに応募した作品も、未発表も作品もぜひご投稿ください。(著作権がご自身にある作品に限ります)

 
応募要項
応募規定 短歌(57577)を募集します。
テーマは「化粧品」
応募点数制限なし。
応募フォームに柴田さんへの質問欄を設けています。短歌のことや、作品づくりについて選者:柴田葵さんに質問があればご自由にお書きください。匿名で質問内容とその回答を記事に掲載させていただく場合があります。必ずしも回答があるわけではございませんので、ご了承ください。
応募方法 応募フォームからご応募ください。
※X(旧Twitter)での応募はなくなりました。
※応募者には、弊社から公募やイベントに関する情報をお知らせする場合があります。
最優秀賞1点=Amazonギフト券3000円分
優秀賞2点=Amazonギフト券1000円分
佳作数点=ウェブ掲載

※該当作品なしの場合があります。
※作品を記事内で推敲する場合があります。
※発送は発表月末~翌月頭を予定しております。
締切 2025年1月31日
発表 2025年3月1日