感動の文庫化!『街に躍ねる』が描く「普通」の枠を超えた兄弟愛
ポプラ社から、話題の小説『街に躍ねる』の文庫版が2025年2月5日に発売された。第11回ポプラ社小説新人賞特別賞を受賞した本作は、小学5年生の晶と高校生の兄・達を中心に描かれた心温まる物語だ。
物語は、尊敬する兄が「普通ではない」と世間から見られていることに気づいた晶の視点で展開される。兄の達は物知りで絵が上手く、晶にとっては最高の兄だ。しかし、他人とのコミュニケーションが苦手で不登校であることや、集中すると全力で走り出してしまう癖があることから、周囲からは「普通ではない」と認識されている。
著者の川上佐都氏は、本作でデビューを果たした新鋭作家だ。「普通」とは何か、世間という狭く厳しい箱の中で懸命に生きる兄弟の姿を通じて、読者の心に深く問いかける。中学入試の問題にも採用されるなど、幅広い年代から支持を集めている点も注目だ。
文庫版の帯には、俳優・伊藤沙莉さんのコメントも掲載されている。「普通とは、特別とは、大変とは、人と意見や見方が違っても、自分がどう思うかを自分の中で大切にしたいと思った」という言葉が、本作の本質を鋭く捉えている。
792円(税込)という手に取りやすい価格で、より多くの読者に届けられることになった『街に躍ねる』。兄弟愛を軸に、社会の「当たり前」に疑問を投げかけるこの物語は、読者の心に長く残る感動を与えてくれるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000958.000031579.html