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ペドロ・コスタ展、東京都写真美術館で開催!映画と美術の境界を越える革新的な個展

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報道発表
展覧会メインイメージ(映画『ホース・マネー』2014年より)(プレスリリースより)

東京都写真美術館で、ポルトガルを代表する映画監督ペドロ・コスタの日本最大規模となる個展「インナーヴィジョンズ」が2025年8月28日から12月7日まで開催される。本展は、コスタの映像作品を美術館空間に展開することで、映画と美術の境界を越える革新的な試みとなっている。

ペドロ・コスタは、ドキュメンタリーとフィクションの境界を揺るがす独自の映像表現で、現代映画の最前線を切り開いてきた監督だ。カンヌ国際映画祭をはじめとする世界的な映画祭で高い評価を受け、日本でも多くの支持を集めている。近年は映画だけでなく、世界各地で展覧会も開催し、表現の領域を広げている。

本展のタイトル「インナーヴィジョンズ」は、コスタが10代の頃に深い影響を受けたスティーヴィー・ワンダーのアルバムに由来する。社会と個人の関係を探求するこのアルバムの精神は、コスタの映像制作の方法論とも深く響き合っている。

展示では、コスタの代表作『ホース・マネー』や『ヴァンダの部屋』などの映像作品に加え、東京都写真美術館のコレクションも紹介される。特筆すべきは、映画で使用された素材を再構成した新作インスタレーションや、和紙にプリントされた写真作品など、美術館空間ならではの体験を提供する作品群だ。

また、会期中には2つの関連上映プログラムが実施される。コスタ自身が選んだ映画を上映する「ペドロ・コスタのカルト・ブランシュ」と、コスタの代表作を特別上映する「ペドロ・コスタ特集上映」だ。さらに、アーティスト・トークやゲストとの対談も予定されており、コスタの映像世界をより深く理解する機会となるだろう。

本展は、映画と美術館の展示の違いを体感できる貴重な機会となる。コスタは「映像そのものは同じでも、映画と美術館の展示ではそのつながり方が違う」と語っている。来場者は、映像・写真・音が交錯する展示空間を歩きながら、断片的に提示される映像を自身の手で編み直すような体験ができるのだ。

ペドロ・コスタの作品世界に触れ、現代映画の最前線を体感できるこの展覧会。映画ファンはもちろん、現代アートに興味がある人にとっても見逃せない展示となりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000853.000038211.html