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【学生ビジコン必勝法】グランプリは必然だった!? 普通の大学生が賞金30万円を獲得できたワケ

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企画・ビジネスプラン
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【Q&A】本当は出たいし、出るからには絶対勝ちたい! 学生ビジコン必勝法を受賞者に聞いちゃいました!

たくさんの質問に答えてくださったのは、一年前、宮崎・学生ビジネスプランコンテストにエントリーし、グランプリを獲得したこちらのお二人!
 

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左から:林田幸大さん(宮崎大学・農学部海洋生物環境学科4年)、星﨑圭亮さん(同・工学部応用物質化学プログラム)
※所属はエントリー当時

お二人は、未利用魚(食べられるのに流通していない・安価で取引される魚)を加工販売して利活用する「新廻魚~日の目を見るシークレットフィッシュ~」というビジネスプランを提案しました。

アイデアは友人との雑談から

——とても仲が良いご様子のお二人ですが、もともとどんなご関係だったんですか?

林田さん 僕たちは、高校時代の部活でのチームメイトなので、ビジコン出場当時は、もう7年目の仲でした!

——正直、ビジコンと聞くと普通の学生には難しそうに感じるのですが…お二人ともビジネスには詳しかったんですか?

星﨑さん 所属は、二人とも工学部、農学部と、ビジネスに関する講義は全くない学部です。起業サークルに入っていたわけでもなく、普通の大学生でした。

林田さん 僕は、星﨑さん以上に詳しくなかったです。校内のポスターでビジコンの名前は見たことがあったけど、特に意味を考えたこともなかったし、応募しようと思ったこともありません。ただの釣り好きの大学生でした(笑)

——そんなお二人がビジコン参加に至った経緯は?

星﨑さん 僕は、あわよくば何かに使えたらと思ってはいました。当時は大学4年生の夏・秋ごろだったので、就活は終わってはいましたが、人生のステータスになるかなと。他にも、賞金30万円や新しい出会いなど、たくさんの誘因がありました。一年経って振り返ってみると、動機はなんだっていいんじゃないかなと思います。

林田さん 僕は、そんな星崎さんに「ビジネスプラン作成合宿」に誘われました。宮崎ビジコン事務局が企画していて。合宿に行って他大学・学部の友達ができたら良いなと思って、軽い気持ちで参加しました(笑)思った以上に楽しくて、改めて星﨑さんからの誘いを受けて二人でエントリーすることになりました。

星﨑さん 林田さんを誘ったのは、信頼できる友人だったことと、このアイデアでビジコンに出られるかも?と思える彼の実体験を聞いていたこともあって…! 

——「新廻魚」のビジネスプランのもととなるものですね。どのように考え付いたんですか?

林田さん まさか、ビジネスプランになるとは思っていなかったんですけどね! 僕は魚が大好きだったので「海洋生物環境学科」に入学しました。大学の講義で、漁港の方から「捨てられる魚がある」という話を聞く機会があったんです。といっても、魚好きの間では当たり前の認識だったので、特に疑問視したことはありませんでした。それを星﨑さんにふとした時に話したところ「え!それって問題じゃない?」と言われ、初めて問題だと認識しました。

——背景があって、それに気付ける人がいるのはチーム応募の強みですね。では例えば、テレビで未利用魚の問題を知ってから「出よう!」ではなかなか難しいでしょうか。

林田さん 自分が知ったこと、体験したことだと、より熱を込められるし伝わると思います。テレビでこの問題を知った人達は、実際に現場に行くという発想よりも、ネットで数値データを調べるんじゃないかと思うんです。「〇トン捨てられているから〇円むだになっている→〇円分利益にできる」といったような。僕はシンプルに事業者に会って話したかったんです。そうやって、まずは理論よりも感情で動いたことが吉と出ました。

攻略法はピュアな気持ちにあり?

——正直、ビジコンに限らず、最近の最近の世の中のイメージとして「SDGs」や「社会課題の解決」など、とりあえず“それっぽいこと言ってれば評価される”感がある気がして…そのあたりは意識されましたか?

林田さん はじめから「SDGsの強調をしよう」という魂胆はなかったです。ただ、主催者側が公表していた評価基準の中に「実現可能性」があったので「いらない魚があるのか」「その魚を売ってくれるのか」についてリアルな声を集めることはしました。実際に声を聴きながら、「この課題を解決したい!」という思いが強くなっていって。現場の声を入れて、結果的に社会課題の解決につながるプランになったなという感じです。審査員の方々からは「魚への愛が伝わった」という評価を頂きました。

——ビジネスだけを好きな人が考えるビジネスでは勝ちづらいのかもしれないですね。ある意味、林田さんから伝わる魚への「ピュアな愛」が攻略法でしょうか…?

林田さん そうかもしれないです(笑)その分、資料作成やプレゼン発表など、伝え方の手法は星﨑さんに担ってもらいました。

星﨑さん 上手く役割分担できたと思います。僕は「伝え方」「見せ方」に一番力を入れていたので、決勝プレゼンで褒められて嬉しかったです。プラン発表後の質疑応答の時は、専門性が高い質問も多く、林田さんが愛をもって回答してくれました!

林田さん 興味があったことを「ビジネス」にするという道を見出してくれた星﨑さんに感謝です!

好奇心があるあなたの選択肢、ビジコン

 ——現在、お二人は何をされていますか?

星﨑さん 起業はせず、それぞれ、大阪と宮崎で会社の一員として働いています。会社員としての経験は数年必要だと考えて就職しましたが、何年か後に小さなところから始められたらいいなと思っています。

——起業されるかもしれないんですね!

星﨑さん&林田さん はい!ビジコンに出ていなかったら、こんな選択肢はなかったと思うので、出て良かったです。結局は、ビジネスに興味がなくても、ノリや「好き」で動くのが大事かもしれないなと思います。

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賞金30万円で行った台湾旅行

お二人とも、ありがとうございました!
ガチ勢がガチでビジネスをプランニングするのではなく、好奇心がある人がたまたまビジコンを選んだのかも…と、お話を伺いながら思いました。みなさん「ビジコン必勝法」なんて記事を読んでいる場合じゃないかも!? なんて思いつつ、お二人が教えてくれたピュアな気持ちを探すきっかけとなれば嬉しいです。
今読んでくださっている全員の中に、好きなものや夢中になったこと、守りたい誰かなど「ピュアな愛」が眠っているはず!

エントリーは気軽にいこう

Q&Aからも分かるように、学生ビジコンには、ビジネスに詳しかったり、起業を志したりしている人ばかりがチャレンジしているわけではありません。むしろその逆で、何の気なしの「やってみようかな」がまた新たな道に繋がっているようです。

今回質問に答えてくださったお二人をはじめ、あらゆるビジコンの結果を見ていると、生活や、大学での学びの中で出会った疑問や怒り、好奇心がヒントになっているように感じます。あなたの小さな疑問の先に、誰かの痛みがあるかもしれません。ビジコン、もっと気軽にチャレンジしてみませんか?

それでは早速、ビジネスプランを作ってみましょう!
次回は、実際にビジネスプランを作成していくうえでの題材選びと事業計画書作成のポイントをご紹介します!