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タヌキとアナグマとアライグマ。あなたは違い、分かりますか?【わずかな違いを判別 見分ける君】

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見分ける君
コラム
イラスト:まつむらあきひろ

犬と猫なら判別できる。山羊と羊も見ればわかる。
それはひとえに見た回数が多いから。タヌキとキツネも同様だ。
しかし、アナグマ、アライグマとなると、一瞬、判別に困ることがある。
今回はこのタヌキとアナグマとアライグマの違いを見分けてみたい。

判別1タヌキとアナグマとアライグマ


タヌキ イヌ科タヌキ属

 タヌキは、目の周りが黒く横長、鼻はアナグマほど長くはなく、集団で生活している。
体はずんぐりむっくりはしているが、イヌ科だけあって犬っぽい。

タヌキの語源は諸説あるが、びっくりすると仮死状態になる擬死をし、これが人には死んだふり(いわゆる「狸寝入り」)に見えたことから、「魂抜き」を意味する「たぬき」となったという説が有力。
イメージとしてはどこか滑稽で、日本の物語ではずるいけど愛嬌がある動物として描かれる。

食性は雑食性で、昆虫、カエル、果実、木の実などなんでも食べる。
夜行性で、一緒に暮らす個体が同じところに糞をする「ためふん」をする。
指は四本。


 

タヌキ.jpg

 


アナグマ イタチ科アナグマ属

アナグマ(二ホンアナグマ)は、貉(ムジナ)とも呼ばれ、タヌキとよく似ている。
食性も同じ雑食性で、夜行性であるところも同じ。体形もアナグマのほうがよりずんぐりしているぐらいでよく似ている。

大きな違いは顔。タヌキの顔は黒いが、アナグマは黒い模様が縦型で、鼻筋はタヌキより長く白い。
また、アナグマというだけあって穴を掘る習性があり、足先に鋭い爪を持っている。

「同じ穴の貉」と言うように、アナグマが掘った巣穴をタヌキが使うことがある。
小泉八雲の「ムジナ」は、元は「顔の長い男に会った」という話だったが、夜中に遭遇したらそんなふうに見えるかもしれない。
 

アナグマ.jpg

 


アライグマ アライグマ科アライグマ属

アライグマは、泥棒を思わせるアイマスクのような顔が特徴。
また、尻尾が縞模様であることもタヌキやアナグマとの違い。

雑食、夜行性であることは同じだが、タヌキやアナグマと違って木登りもし、水辺に行って魚やザリガニも食べる。
アライグマと言うが、洗っているのではなく、目が悪いので手で触っているだけ。
その習性から手が器用で、指は長く五本ある。

本来は外来種だが、捨てられたペットが野生化し、東京でもよく目撃される。
家屋の天井裏に住みついてしまったという被害も多い。
アニメの影響でかわいい印象があるが、意外と狂暴なので迂闊に近づくと危険。

 

アライグマ_s.jpg


 

ついでに判別ハクビシン

ハクビシン 白鼻芯 ジャコウネコ科

ハクビシンも雑食性、夜行性ということは同じ。
ジャコウネコ科に属し、体長はネコに近い。
木登りがうまく、木の実や鳥なども食べる。

大きな特徴は、白鼻芯というように、鼻筋が白いこと。
アナグマも鼻が白いが、ハクビシンのほうが丸顔で、体も小さい。

江戸時代には日本に持ち込まれていたようで、外来種と見られている。
繁殖力が強く、1回に2、3頭産み、生まれた子も10カ月で親になる。
そのため、日本全国で屋根裏に住みつかれたと問題となっている。
 

ハクビシン.jpg

 

ついでに判別レッサーパンダ

レッサーパンダ レッサーパンダ科レッサーパンダ属

標高が高い温帯、亜熱帯の森林、竹林に生息する。
小型動物、昆虫、果実も食べるが、竹やタケノコも食べる。
そこから「パンダ」の名がついているが、ジャイアントパンダはクマ科であり、近縁種ではない。

体色は赤褐色で、顔の模様も違うので、タヌキ等とはまず見間違えない。
千葉市動物公園の風太が二本足で立つと有名になったが、これは周囲の様子を窺う自然な行動。
薄明薄暮性で、朝と夕に活動する。
 

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