「も」を何百回も書く――沖縄で日本のアール・ブリュット450点が一堂に集結


沖縄県立博物館・美術館と日本財団DIVERSITY IN THE ARTSは、2026年2月22日から5月10日まで、「つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人 ―たとえば、『も』を何百回と書く。」を開催する。パリで注目を集めた歴史的コレクションが、ついに沖縄へ巡回することとなった。
アール・ブリュットとは、1940年代にフランスの画家ジャン・デュビュッフェが提唱した美術の概念で、日本語では「生(なま)の芸術」と訳される。精神障害者や独学のつくり手などによる、既存の文化の枠組みに収まらない作品を指す言葉だ。本展では、2023年に日本財団から滋賀県立美術館に寄贈された作品を中心に、沖縄県立博物館・美術館所蔵の喜舎場盛也を加えた45人+1人による約450点を展示する。
展示作品の多くは、2010年にパリのアル・サン・ピエール美術館で開催された「アール・ブリュット・ジャポネ」展に出展されたものである。この展覧会は大きな話題を呼び、日本国内7館での凱旋展も実現した。その後、日本財団に所蔵されていた作品群が滋賀県立美術館に寄贈され、今回の沖縄巡回が実現した形となる。これにより、世界でも有数のアール・ブリュットコレクションを沖縄で一度に鑑賞できる貴重な機会が生まれた。
展示は5つのセクションで構成される。「色と形をおいかけて」では、つくり手のひらめきや手の喜びが透けて見える作品を紹介。「繰り返しのたび」では、自分の名前や同じ内容の日記など、繰り返しを中心とした作品が並ぶ。「冒険にでる理由」では映像を通してつくり手たちの制作風景を捉え、「社会の密林へ」では路上で拾ったモノから生まれたオブジェや精巧な乗り物の再現など、社会との交わりを感じさせる作品を展示する。最後の「心の最果てへ」では、激しい感情や記憶の掘り起こしなど、心の動きを感じ取れる作品が集められている。
注目すべきは、ダンボール、雑誌、チラシ、コピー用紙といった身近な素材から生み出される作品の数々だ。生活の延長線上で、つくることへとつながる冒険的な創作活動を目の当たりにできる。また、沖縄県出身のつくり手3名の作品も含まれており、地元との接点も感じられる内容となっている。
観覧料は一般1500円、高大800円、小中400円で、前売および20名以上の団体料金も設定されている。開館時間は9時から18時まで、金・土曜日は20時まで延長される。休館日は毎週月曜日だが、祝日および振替休日の場合は開館し、翌平日が休館となる。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000038712.html