【応募数・傾向・狙い目がわかる】長編児童文学賞を徹底比較! 主催者コメント付きで紹介


※掲載している情報は過去のものの場合があります。今年度の開催状況は、主催者サイトを随時ご確認ください。
主催者インタビューと本誌編集部による長編童話賞ナビ
長編部門を含む児童文学の賞を、主催者のコメントを通じて紹介する。編集部の主観によるガイド付き!
日本児童文学者協会長編児童文学新人賞
小学校中学年向けの作品にも期待!
主催者より
「児童文学の世界に新風をふきこむ」というのが本賞の趣旨です。募集するのは「小学校中学年〜中学生」を読者対象とした児童文学で、YAでもかまいません。
予選は日本児童文学者協会が委嘱した協会員の作家、編集者数名にお願いしています。
過去の受賞作を参考にされてか、読者対象が高めの作品が集まる傾向があります。これまでの児童文学にはないオリジナリティーあふれる小学校中学年向けの作品もお待ちしています。
公募ガイド的主観
比較的応募数が少なく、それだけに作品を本にしたい人におススメ。シリアスな中学生向けが多い印象があるが、小学生向けを狙っても!
第17回入選 「蝶の羽ばたき、枯れ葉の音よ」森埜こみち
そのうち消えると思った耳鳴り。ひどくなってから耳鼻科に行くが、中学2年の結は片耳の聴力を失う。突発性難聴の戸惑いや不安を描いた作品。『蝶の羽ばたき、その先へ』と改題。
募集概要(第19回例)
主催 日本児童文学者協会
内容 小学校中学年~中学生を読者対象とした長編の創作児童文学作品。
枚数 100~250枚程度
賞 小峰書店から単行本化・印税
選考委員 川北亮司 工藤純子 山本悦子 三輪裕子 ほか
応募数 第18回・63編
締切 9/30
小川未明文学賞
長編部門を含め、読者対象は小学生!
主催者より
1991年創設。小川未明の文学精神である「誠実な人間愛と強靭な正義感」を、子どもたちに育むような児童文学作品をお待ちします。
毎年430〜550編の作品応募があり、予選として、1次・2次の選考をしています。その選考には児童文学作家、評論家、詩人、児童文学書の編集者など10〜15 名の見識ある皆さまにお願いしております。なお最終選考では公平性を期すため、作品と作品題名のみの表示で選考に当たっていただいております。
小学生を読者対象とし、清新な作品をお待ちしています。長編部門と短編部門の同時応募も可。小川未明の文学性に触れる観点からも、できるだけ未明の代表的な作品に目を通していただくと幸いです。
公募ガイド的主観
大賞、優秀賞は部門を通じて選ばれるので、書きやすいのは短編部門だが、大賞に選ばれるのは長編部門のほうが多い。小川未明の名作には大人のほうが理解しやすい作品もあるので、参考にする作品を間違えないことが大事。
第27 回大賞 「湊町の寅吉」藤村沙希
廻船問屋の息子の寅吉は、質屋とした約束から、湊祭りで芝居に挑む。江戸時代の新潟の港町を舞台にした痛快時代エンターテインメント。
募集概要(第28回例)
主催 上越市・小川未明文学賞委員会
内容 短編部門(小学校低学年向け)、長編部門(小学校中学年以上向け)。
枚数 短編・20~30枚、長編・60~120枚
賞 100万円・単行本化
選考委員 落合恵子 佐々木赫子 ねじめ正一 宮川健郎 小川英晴 ほか
応募数 第28回・409編
締切 10/31
ポプラズッコケ文学新人賞
那須正幹先生が特別審査委員!
主催者より
ポプラズッコケ文学新人賞は、累計2500万部の大ベストセラー「ズッコケ三人組」シリーズの著者・那須正幹先生を特別審査委員とし、「今を生きる子どもたちがお腹を抱えて笑い、心から泣ける」作品を募っています。
大賞受賞作品は出版し、副賞100万円が贈られます。また、第9回より設けた「編集部賞」(副賞20万円)では、粗削りでも魅力のある作品を選び、受賞者には担当編集者がつきます。
これまで14作品が出版されていますが、この中には佳作や個別に編集者の目に留まったものもあり、よいものは積極的に拾い上げています。
子どもの頃、どんな作品にわくわくしましたか。面白かった! と言える児童文学との出会いは、読んだ人の心の一部となり、ずっと励まし続けます。そのような物語をお待ちしています。
公募ガイド的主観
エンタメ作品が多いが、リアリズム作品の受賞もあり、広く作品を募集している。
第9回大賞 「ライラックのワンピース」小川雅子
トモは亡き祖母の部屋でお直しの必要なシャツを見つけ、持ち主を訪ねる。そこで出会ったリラの亡き母のワンピースを直すことになるが……。
募集概要(第9回例)
主催 ポプラ社
内容 小学校高学年~中学生が夢中になれる児童文学作品。
枚数 150~300枚
賞 100万円・単行本化
選考委員 那須正幹 ほか
応募数 第9回・207編
締切 5/31 ※次回詳細は検討中
ジュニア冒険小説大賞
募集は2年に1回、ワクワクする冒険物語を!
主催者より
海外ファンタジーばかりがもてはやされる傾向にあった2001年、現代の子どもたちがワクワクするような、日本オリジナルの冒険物語を子どもたちに届けようとして創設されたのがジュニア冒険小説大賞です。
時に危険を伴いながら過酷な挑戦をする、ハラハラドキドキのファンタジーはもちろんですが、日常生活の中で思いがけない困難に遭遇して、その中で成長するのもひとつの冒険と考えています。
受賞をスタートとして、児童文学の道をともに歩んでいただける意欲的な方に、ぜひご応募いただきたいです。
公募ガイド的主観
ジャンル不問。冒険心にあふれたエンタメ児童文学を!
第16 回大賞 「妖怪お悩み相談室」清水温子
リカは妖怪お悩み相談員。複数の問題を一度に解決するために、妖怪たちのパレードを計画する。ぶっつけ本番、果たして成功するのか!
募集概要(第17回例)
主催 創作集団プロミネンス・岩崎書店
内容 小学校高学年から楽しめる冒険心に満ちあふれた小説を募集
枚数 150~200枚
賞 20万円・単行本化
選考委員 後藤みわこ 南山宏 東野司 ほか
応募数 第16回・106編
締切 6/30
童話一口メモ
クロニンジャー博士の性格診断を応用すると、物語の登場人物の典型的な性格は、1.チャレンジャー(行動的)、2.リスクヘッジャー(臆病)、3.報酬依存傾向(認められたがり)、4.固執傾向(オタク)。特に1.と2.を組み合わせると話が転がりやすい
※本記事は2020年4月号に掲載した記事を再掲載したものです。