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【新人賞受賞者インタビュー】童話&児童文学新人賞をつかんだ4人が語る創作の難しさと面白さ

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童話・児童文学
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※掲載している情報は過去のものの場合があります。今年度の開催状況は、主催者サイトを随時ご確認ください。

念願の賞を射止めた人々

昨年、童話や児童文学の公募で、念願の賞を見事射止めた方々。その中から4人に登場してもらい、なぜその賞を選んだのか、児童文学の面白さと難しさなどについて語ってもらった。

第60回講談社児童文学新人賞 松素めぐり

新人賞 「保健室経由、かねやま本館。」

心地よい読後感が続く作品を書きたい

森絵都先生が講談社児童文学新人賞出身だったので、幼い頃からずっと憧れていました。

童話を書いてみようと思ったのは、子育てをする中で、自分の子ども時代を思い返すようになり、いつも苦しいときは「物語」が私を助けてくれていたことに改めて気づいたことがきっかけです。

今の子どもたちとは感覚が違うことがたくさんあると思うので、違和感が出ないようにするのが難しいなと思いますが、たくさんの子どもたちと触れ合って、「時代錯誤」にならないようにしたいです。

子どもたちが思わず声をあげて笑ったり、登場人物と一緒になって怒ったり、涙が止まらなくなったり、感情のすべてを揺さぶるような、そんな「揺さぶり」物語を、書けるようになりたいです!

あとは、読み終わっても、その本を持っているだけで元気が出るような「心地よい読後感」が長く続く作品。そういう作品を書くことが目標です。

選評から
保健室のベッドの床下から行ける不思議な温泉「かねやま本館」。キャラクターも立っていて、シリーズ化しても楽しく展開できそうです。(小林深雪先生)

募集概要( 第61回例)
主催 講談社
募集内容 小中高生を対象とした文学作品。
枚数 30~300枚
賞 50万円
選考委員 小林深雪 那須田淳 茂市久美子 ほか
応募数 第60回・573編 
締切 3/31

第2回 フレーベル館ものがたり新人賞 村上雅郁

大賞 「 ハロー・マイ・フレンド」

2作目を面白く仕上げ、その後も書き続けたい

応募歴8年。毎年少なくても2つか3つは応募していた気がします。つまりそれだけ落ちてきたということです。受賞歴は、第30回アンデルセンのメルヘン大賞入賞「バナナ」、第13回ジュニア冒険小説大賞佳作「ぼくの不思議なアルバイト」の2つです。

児童文学を書き始めたきっかけは、幼い頃、本を読んでもらうのが好きだったとか、作文の成績がよかったとか、たくさんの要因がありますが、10代最後の春、「やらなきゃいけないことがあり」、「それをあんまりしたくなかったから」。要するに逃避ですね。

児童文学を書く難しさは、児童文学だから難しいのか、創作だから難しいのか、判断が難しいですが、努力だけでは解決しない問題がたくさんあるところでしょうか。やっぱりそれは創作全般に言えることのような気がします。

今後の目標は、2作目を面白く仕上げること。その後も書き続けること。なるべくワクワク。

あの子の秘密』に改題して発売中!(フレーベル館・1400 円+税)
心を閉ざす小夜子と誰にも見えない黒猫の前に現れた転校生。この出会いが小夜子の人生を変える。

募集概要( 第3回例)
主催 フレーベル館
募集内容 小学校中学年から高学年向け児童文学作品。
枚数 60~240枚相当 
賞 50万円
選考委員 山本省三 高楼方子 石井睦美 ほか
応募数 第2回・125編
締切 9/4

第21回ちゅうでん児童文学賞 眞島めいり

大賞 「みつきの雪」

「大人までが楽しめる児童文学」が決め手に

どのような文芸コンクールがあるのか調べていたとき、ちゅうでん児童文学賞の公式サイトにたどりつきました。応募要項に「大人までが楽しめる児童文学作品」とあり、自分の書くものが当てはまったらいいなと思い、投稿を決めました。2回目の応募で受賞しました。

創作を始めたのは、小学生の頃です。物語を書くのが好きで、語り手は自分と同年代にすることが多かった気がします。

創作の面白いところは、頭の中にぼんやりとあったアイデアが、まず文字に変わり、やがてそれを読んだ人がさまざまなことを感じ取ってくれるところです。

しかし、これが一番いいと納得できる表現を見つけるのには時間がかかります。別の言葉に替えてみたり、もとに戻したりをひたすらくり返します。

今後の目標は、本の形で読みたいと思ってもらえるお話をまた書くことです。

『みつきの雪』(講談社・1400 円+税)
信州の村。高校の卒業式前日、行人は満希に、山村留学で都会からこの村に来た理由を語り始める。

募集概要( 第23回例)
主催 ちゅうでん教育振興財団
募集内容 小学校高学年から大人までが楽しめる児童文学作品。
枚数 40字×30行で50~70枚程度
賞 50万円
選考委員 斉藤洋 富安陽子 鷲田清一
応募数 第22回・218編
締切 8/31

第2回ミツバチの絵本コンクール ストーリー部門 たじまはるか

最優秀賞(一般の部)「プックルさんちは 大さわぎ」

育児書を見ていて、夢を思い出した!

本格的に童話を書き始めたのは2018年の夏頃。きっかけは、育児書です。そこに「子どもにはやりたいことをやらせてあげよう」と書いてありました。

そのとき、「私自身のやりたいことってなんだろう」と考えたのです。私の小さい頃からの夢は童話作家になること。そうだ、私もやりたいことをやろう! 忘れていた夢を思い出した瞬間でした。

童話を書いていると、自分がその世界に入っている気分になり、とにかく楽しいし、面白いです。

物語の構想を練るときに、私はまず、常識にとらわれてカチカチに凝り固まった頭をやわらか~くほぐすのですが、そのときが一番ワクワクします!

反面、子どもにとってわかりやすく、心地よい文章になっているか、言葉の選び方はどうか、リズムはどうか、文と文のつなぎ方は適切かなど、私にとっては難しいところばかり。目下、童話作家を目指し、勉強の日々です。

選評から
すごい数のミツバチの子どもたちが起きだすシーンが楽しい。クマの顔がぬっと現れるなど驚きのあるシーンがあり、力を合わせて敵を倒す山場もいいです。

募集概要( 第3回例)
主催 山田養蜂場
募集内容 「 ミツバチ」や「はちみつ」をテーマにした絵本のストーリー。
枚数 10~15場面を想定、文字数自由
賞 30万円(一般の部)
応募数 第2回・817編
締切 9/17

※本記事は2020年4月号に掲載した記事を再掲載したものです。