難民と共に生きるために、私ができること。「Youth UNHCR みんなの未来そうぞうコンペ〜『共に生きる』こと〜」
Youth UNHCRでは、「みんなの未来そうぞうコンペ〜『共に生きる』こと〜」を開催中。「日本にいる難民の人々と共に生きるためにできるアクション」をお題に、アイデアを募集しています。締切は2022年10月24日。コンペを通して難民などについての学びを深め、考え、行動につなげませんか?
手をつなぎ、共に生きよう
難民をはじめ多様な背景を持つ人たちと共に生きることをめざし、身近なところで起こせるアクションを募集するコンペ。参加対象はユース世代(小学生から社会人まで参加可能)です。主催する「Youth UNHCR」は、国連UNHCR協会とUNHCR駐日事務所からサポートを受けて立ち上がったユースの組織です。「難民と生きるYouthの3指針」として「共鳴・共歩・共創」を掲げています。この3指針実現が、本コンペの開催目的です。
お題は、「日本にいる難民の人々と共に生きるためにできるアクション」。審査の基準は、次の4つの柱です。
①インパクト:社会的効果・分析力・問題設定能力・提案力
②インクルーシブ:多様な背景を持つ人たちの尊厳の尊重
③実現可能性:具体性・計画性・綿密さ
④独創性:これまでにない発想・あなたが提案する意味
課題の範囲を大きく捉えると、配慮すべき項目がいくつも見つかり、途方もないことのように思えます。しかし、難しく考えすぎないことも大切かもしれません。人が暮らす上で必要なこと、たとえば衣食住や教育、仕事、コミュニティーへの参加などについて、あなたが起こせるアクションはありませんか?
Youth UNHCRホームページにあるリンクからは、同組織を構成する大学サークルやユース団体、個人の活動を見ることができます。アイデアのヒントになる取り組みがあるかも。なかなか具体的なことが思い浮かばないという人は、これらをもとに自身にとって身近な取り組みに応用したり、異なる切り口でのアクションを考えたりしてみてはいかがでしょう。
難民とは?
ところで、「難民」とは、どのような人のことでしょうか。難民は、紛争に巻き込まれたり、宗教や人種、政治的意見といったさまざまな理由で迫害を受けるなど、生命の安全を脅かされ、他国へ逃れてきた人のことです。UNHCRによると、その数は2021年末時点で約2710万人でした。今年2月から始まったウクライナ侵攻によって、故郷を追われた人はますます増加しています。2022年9月現在、ウクライナ国外へ逃れた人は1300万人を超えています。
日本にも難民がいることを知っていますか? 1978年、新体制下での迫害を恐れ、ベトナム、カンボジア、ラオスから多くのインドシナ難民が日本に避難しました。そこで、翌年から日本でも難民の受け入れが始まりました。日本の難民政策は、40年以上の歴史があります。
日常で、難民と知り合う機会があまりないという人もいるでしょう。でも日本には、今もミャンマーやアフガニスタン、ウクライナなどから難民として逃れてきた人たちがいます。あなたのまちでも、難民が経営するレストランがあったり、難民2世の子どもたちが学校に通ったりしているかもしれませんね。
世界中の難民の保護や支援に取り組んでいるUNHCRのWEBサイトでは、日本で生活する難民の姿や、彼らを支援する活動などが紹介されています。ぜひ、見てみてください。
アイデアは「そうぞう」の第一歩
本コンペのタイトル「Youth UNHCR みんなの未来そうぞうコンペ 〜『共に生きる』こと〜」には、あらゆる人々と共に共生社会を思い描き(想像)、アクションを起こし実現していきたい(創造)との思いが込められているそう。
コンペ事務局からは、次のようなメッセージをもらいました。
アイデアを出していただくことは、共生社会をそうぞう(想像、創造)する第一歩です。参加者の皆さまには、あまり肩ひじを張らずに、「日本にいる難民の人々と共に生きるために、“身近なところで起こせる”アクション」を考えていただきたいと思っています。アイデアは、提出後も参加者の皆さまご自身で、あるいはYouth UNHCRのサポートのもと、さらに発展させたり実現させたりできるものです。「何かのきっかけを得たい」といった想いからでも、まずご参加いただければ幸いです。
ここから、そうぞうの第一歩を踏み出しましょう!
本川かや
公募情報ライター。特に注目しているのは、文芸とアート系。作品や取材先の方の言葉に胸を震わせながら執筆している。藤井風さん、落語家の柳家緑太さんが好き。
出典:https://www.japanforunhcr.org/news/2022/competition4kyousei
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