これぞまさしく創意工夫!「せんねん灸シールアート展第9回募集」
せんねん灸で知られるセネファ株式会社では、お灸の台座シールを使ったオリジナルアート作品を募集しています。締切は6月30日。
いわゆる「シールアート」とは一線を画しつつある、注目のコンテストです。
はじまりは社長の一言だった
このコンテストが始まったのは、SDGsが国連で採択されるよりも前の2013年。
「せんねん灸の裏についている台座シールをごみとして捨ててしまうのはもったいない」という社長の考えから、このコンテストは始まりました。
普段はすぐに捨てられてしまう台座シールですが、よく見たらかわいい形をしていたので、それを使ったアート作品を募集することに。
お灸の種類によって形の違う台座シールを自由に使い、応募台紙の上で自由に作品を作るコンテストが始まりました。
第1回 大賞
藤原 早智子「サク・サク・天丼大好き」
第1回の大賞作品は、台座シールをサクサクの天ぷらの衣に見立てた藤原早智子さんの「サク・サク・天丼大好き」。
台座シールの特徴的な形状を生かした作品です。湯呑やどんぶりの絵柄にまで台座シールを使った力強さには驚かされます。
ほかにもかわいらしい作品、アイデアの光る作品など様々な力作が集まり、このコンテストは毎年の恒例行事になりました。
一風変わったコンテストですが、過去8回で500以上の作品が集まっているんだとか。あなどれません。
とまらない創意工夫
回が進むにつれ、集まる作品のアイデアはどんどん独創的になり、クオリティも上がっていきます。
第2回 大賞
西村 元子「笑うがいちばん 招き猫」
第2回大賞作品は西村元子さんの「笑うがいちばん 招き猫」。
大量の台座シールを貼り合わせ、立体感のある招き猫を応募台紙の上に作り出した作品です。
いわゆる「シールアート」とは作り方の違う、立体的な作品の応募が多いのは、このコンテストの特徴の1つ。
さらに、他のコンテストでは規定でアウトになることも多い、応募台紙からはみ出した作品もこのコンテストではOK。パワフルな作品が多く、見ているだけで元気がもらえます。
第5回 大賞
小笠原 夕夏「Nature」
第5回の大賞作品は小笠原夕夏さんの「Nature」。
立体感あふれる花の上にとまった鳥が目を引く作品です。この鳥は、丸めた紙の上に台座シールを貼って作ったとのこと。台座シールを使った立体作品を応募台紙の上に貼ったこの作品には、主催者も驚いたそうです。
台座シール以外に、布や糸など他の素材を使うのもOKという自由度の高いこのコンテストでは、新たな技法も次々と生まれています。
台座シールの糊がついていない面はつるつるしていて絵具が乗りにくいため、糊のついた面に着色して台紙に糸で止めたり、ツルツルの面を紙やすりで削ったりといったテクニックがこれまでに生み出されてきました。
前回大賞作品でニューウェーブが?
前回の募集で革新的なテクニックを生み出し、大賞を受賞したのは河野重治さんの「雲龍」。
第8回 大賞
河野 重治「雲龍」
シールを水に浸すことで、形を自由に変えられるようになるというテクニックで、立体的な龍を見事に表現しています。
このテクニックは、水の入ったコップに、偶然台座シールを浸しっぱなしにしていたところから生み出された手法だそう。使い終わったお灸を捨てるために用意した水が素敵な発見につながったのです。
このような新技法の登場で、ますます立体作品の波が加速するのか、はたまた、平面的な作品に光が当たるのか。要注目です。
もちろん、ここまで技巧に凝った作品でなくてもOK。大賞、優秀賞のほか、「かわいいで賞」なども用意されています。
子どもからお年寄りまで楽しめるこのコンテスト。審査では、台座シールという素材をうまく活かしているものや、一生懸命作ったことが伝わってくる作品を評価しているとのことです。
疲れた体をせんねん灸で癒しつつ、台座シールを集めて作品にしてみてはいかがでしょう?
主催者HPには過去のすべての受賞作品が掲載されています。台座シールの使い方に注目して、ぜひチェックしてみてくださいね。
えびす
新卒2年目のエンジニア。大喜利が好きで、本当は編集部のお仕事がしたい。
出典:https://www.sennenq.co.jp/seal-art/
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