若き才能を発掘!「なら国際映画祭2022 学生映画部門『NARA-wave』」
2年に1回開催される「なら国際映画祭」。今年9月に行われる「第7回なら国際映画祭2022」にあたり、映像作品のコンペティションを実施。学生映画部門「NARA-wave」への出品作品を募集しています。締切は2022年4月30日。最高賞はゴールデンKOJIKA賞です。各受賞者は、次年度に制作を予定しているNARAtive作品へ企画を提出する権利が与えられます。
世界から注目!
「なら国際映画祭」は、古来から日本文化の土台を担ってきた奈良県で隔年開催される映画祭です。奈良の平城遷都から1300年目となる2010年にスタートしました。
コンペティションへの応募作品から選ばれた上演作品には、英語字幕がつけられます。短編のフィクション作品であればカンヌ国際映画祭へ推薦される可能性があるほか、それぞれの作品に適した国内外の映画祭へ推薦し、若い映画作家への支援を行っていく方針だそうです。
また、同映画祭では「NARAtive(ナラティブ)」というプログラムも実施しています。これは、「なら国際映画祭の資金提供を受け、奈良県内をメインロケ地としてオリジナル映画を制作するプロジェクト」とのこと。年齢を問わない「インターナショナルコンペティション」と「学生部門NARA-wave」のそれぞれの前回受賞者が、企画を提出する権利を持つそうです。前回受賞者の最新作が映画祭内で上演される、という仕組みになります。
なら国際映画祭2022の「NARAtive」は、前回のNARA-waveで観客賞を受賞した村瀬大智氏の企画が採用され、監督を務めるとのこと。受賞だけで終わらず、次の作品へ出資してもらう貴重な機会です。世界進出を見据えたプロを目指す学生は、ぜひ挑戦したいですね。
前回の最高賞は?
前回のゴールデンKOJIKA賞受賞作は、ボン・ハンチョン監督の『漂流』。16分の作品です。あらすじは以下の通りです。
「一人っ子政策」が実施されていた中国で、第2子として生まれたヤン。両親は長女を田舎に隠し、ヤンを女子として育てた。成長したヤンは、自らの性について葛藤し、保守的な地域社会は彼を異質者として扱う。彼が自分を解放できるのは、父親の所有するタクシーを走らせている時だけだった。
(出典:なら国際映画祭2020「NARA-wave」https://nara-iff.jp/2020/program/narawave/drifting)
「自分の性別に悩む青年のデリケートな事柄と中国政府の方針により女の子として育てられた彼の経緯をテーマに取り上げました。この葛藤を見事に映画的、かつ巧妙に表現することに成功しています」と、審査員のマリアン・スロット氏は評価しています。
国内外の学生が挑むコンペティション。大きく羽ばたくチャンスが、奈良にあります!
芦田みどり
公募情報ライター。最近は各地を盛り上げるご当地公募から目が離せない。好物はネギトロ。公募ガイド公式Instagramでも執筆中。
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