第九回鈴木禎次賞
名古屋工業大学建築学科は、わが国の建築高等教育を担ってきた古い歴史を持ち、特に組織的な建築設計の場に優秀な人材を輩出してきた。鈴木禎次は、その創成期の建築教育を支え、いとう呉服店(松坂屋の前身)、伴華楼(伊藤家別荘「揚輝荘」内)、重要文化財 諸戸家住宅主屋洋室などの実作によって東海の辰野金吾とも言われた建築家である。夏目漱石の義弟としても知られ、『三四郎』の初めに名古屋が出てくるのはそのためであると言われている。 光鯱会(名古屋工業大学建築学科同窓会)は、創設100周年にあたり、鈴木禎次の名を冠する本賞を、記念事業として創設する。