旅に、何を見たか?「第2回 わたしの旅ブックス新人賞」
旅と暮らしの出版社・産業編集センター出版部では、旅や冒険をテーマとしたエッセイ、紀行文・旅行記を募集しています。作品の長さは400字詰め原稿用紙換算で200枚(約8万字)以上。締め切りは11月30日、結果発表は2022年春です。受賞作品は「わたしの旅ブックス」シリーズの1冊として出版されます。
個性あふれる「旅」の姿を
コロナ禍でなかなか旅に出られない状況が続きますが、そんなときこそ、以前訪れた旅の記録をまとめてみるのもいいかもしれません。
旅には個性が出ます。なぜその場所を選んだのか? なぜその移動手段を選んだのか? 何に困ったのか? 何に驚いたか? ……すべて、人それぞれ、場所それぞれのはずです。旅行記は、「誰かの」旅を追体験できる魅力があります。
受賞作品は「わたしの旅ブックス」シリーズとして刊行されます。同シリーズは各分野で活躍する著者が「旅」をテーマにつづった読み物です。しりとり形式で各地を紹介する『しりとりっぷ!』や、歴史家・河合敦氏の自伝的エッセイ『旅する歴史家』、女性写真家による『イランの家めし、いただきます!』、自転車でめぐる『自転車お宝ラーメン紀行』など、多彩なラインナップが目をひきます。
「旅」の規模よりも、オリジナリティが重要です。あなたにしか書けない旅行の記録を応募しましょう!
特別なことを書かなくてもいい
前回の応募数は208編。受賞作品は、小林みちたか氏の『死を喰う犬』が受賞しました。すでに<わたしの旅ブックス33>として刊行されています。
インド最北部・ヒマラヤの西にあるラダックにいるという「決して怒らない人々」を訪ねる、私小説的旅紀行です。
受賞の言葉として、小林氏は次のように語っています。
本作の私の旅も、人跡未踏の地でもなければ、抱腹絶倒のハプニングも起こりません。多くの旅人が旅した地をなぞっているだけです。けれど、究極の自己満足だからこそ、1つとして同じ旅はなく、また自分にしか意味のないことほど人生において大切なものはないとも思うのです。ラダックは、私にとって今しかできない、今だからこそすべき旅でした。
特別なことを書かなくても大丈夫。主催者は「こんな時こそ、『読む旅という愉しみ』をお届けできるよう、『わたしの旅ブックスシリーズ』を刊行していく所存です」と語ります。受賞作品も、これから刊行されるシリーズからも目が離せない公募です。
青木緑
公募情報ライター。得意分野は短歌と川柳。いつか小説にも挑戦したい。公募ガイド公式Instagramでも執筆中。
出典:https://www.shc.co.jp/book/monvoyage/
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