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これで解決! Word書式テンプレート【脚本・シナリオ編】(5/5)

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小説・シナリオ
シナリオ・脚本・台本・戯曲
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目次

  1. 脚本シナリオ公募の定番フォーマットは? 最初の書式設定
  2. 表紙・登場人物表・あらすじの書式設定
  3. 原稿本文の書式を設定しよう:その1 ページ番号(ノンブル)の入れ方
  4. 原稿本文の書式を設定しよう:その2 柱書・ト書き・セリフのスタイル設定
  5. テンプレート無料ダウンロード

 

脚本・シナリオのテンプレート無料ダウンロードはこちら

ここまでのやり方を身に付ければ、0から自分でフォーマットを整えることが可能だ。
そうは言っても、めんどくさい! 不安! そんなあなたのために、テンプレートを用意した。
応募したいコンテストの規定に近い方をダウンロードし、細部はそれぞれのコンテストの規定に合わせて調整してほしい。

同じコンテストでも、毎年軽微な変更があるもの。毎回じっくり募集要項を読み込んで臨むようにしよう。

A4サイズ、1ページ20字×20行、フォントサイズ14

B5サイズ、1ページ20字×20行、フォントサイズ12

 

シナリオの在り方に変化の兆しも

ここまで、シナリオの書き方の基本を踏まえたテンプレートを示してきたが、それを覆す話をひとつしておきたい。

 

現在の日本におけるシナリオの書き方はここまでの通りだ。基本的に映画もドラマも、一人の脚本家(監督と連名なども時にはあるが)が担当する。アニメや特撮ドラマなどは一人がシリーズ構成を担当し、シリーズ構成を行う脚本家を含めた複数人の脚本家で書くというスタイルもある。

 

一方、ハリウッドをはじめとする海外では複数人で脚本を書くのが主流だ。
近年、日本のテレビ業界も徐々にそのやり方を取り入れはじめている。

 

NHK 脚本開発チームWDRプロジェクト 

最大10名をメンバーとして選抜し、それぞれにオリジナルの企画で脚本を開発してもらいます。現段階で映像化・放送することが確約されている訳ではありませんが、シリーズドラマとして放送することを目指し、執筆活動します。

 

各メンバーには、自分の企画で「パイロット脚本(シリーズドラマの第1話)」を執筆してもらいます。また、構想段階から他のメンバーと物語の内容を共有し、お互いにアイディアを提供する「ブレスト会議」にも参加してもらいます。

 

海外ではシリーズドラマを制作する際、複数の脚本家が「ライターズルーム」という場に集い、共同執筆することが一般的です。ブレスト会議は、このライターズルームの役割を果たします。例えば、構成を考えることが得意な人が、セリフを書くことを得意とする人とコラボレーションできます。展開に行き詰った時、一緒に悩み、考え、アドバイスをくれる仲間がいます。もちろん、意見を取り入れるかどうかの最終的な判断は執筆者に委ねられます。才能を掛け合わせることで、完成度のより高い物語を開発する。それがWDRの目指す形です。

出典:https://www.nhk.or.jp/wdr/

 

TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2023 

「ライターズルーム」とは、TBSが本プロジェクトの目的を達成するために受賞者の養成、企画開発、脚本の共同執筆等を実施する会議体をいいます。希望者は、ライターズルームのメンバーとしてTBSと6か月間の契約をしていただきます。その契約に基づき、メンバーには脚本開発支援金等を支給します。

出典:https://www.tbs.co.jp/tbsnextwriterschallenge/

 

日テレ シナリオライターコンテスト2023 

海外のドラマ制作では、多様なバックグラウンドをもつ脚本家たちが、作品全体のクリエイティブを指揮する「ショーランナー」が率いる「ライターズルーム」と呼ばれる場所に集まり、そこで議論を重ねてストーリーを生み出します。

 

今後、ドラマ、映画、アニメなどのコンテンツを国内外に発信していくために、日本テレビは「スタジオセンター」という組織を立ち上げました。日本テレビのプロデューサーと一緒になって魅力的なストーリー、キャラクターを一から考えるシナリオライターが不可欠だと私たちは考えています。

出典:https://www.ntv.co.jp/writers/#top-free

 

このように、2022年頃から大手テレビ局が動き始めており、日本のドラマに変化が生まれつつある。

 

そうなると気になるのは、シナリオ自体は変わるのか?という点だろう。

ドラマや映画制作における海外と日本のちがいは関わる脚本家の人数だけではなく、シナリオの造り自体が大きく異なっている。

日本のシナリオはセリフとト書きで構成されているが、海外のシナリオは演出がシナリオに書き込まれている。これは、日本でシナリオの書き方を勉強している人にとっては衝撃的なちがいだろう。

演出は監督が行うもので、脚本家が立ち入ってよいものではないという意識が強い日本は、あくまでセリフと場面だけを脚本家が書き、その行間を埋める形で監督が演出を行う。

一方で、演出をも脚本に織り込む海外は、脚本の段階でこの演出であればこのセリフは必要ない、といった判断ができ、スマートでスピード感のある作品が仕上がる。

 

一足飛びにシナリオの書き方が海外方式に変わるということはないだろうが、日本のドラマ業界が変化し始めていること、ハリウッド映画やNETFLIXのような海外作品の大ヒットなどを見ていると、日本の映像作品もいずれは変わっていくのだろうと感じる。

 

シナリオの構造が変わるかどうか、という話とは別に、面白いシナリオの書き方を海外から学ぶことは十分にできる。ハリウッド式脚本術は、シナリオを学ぶ人たちにもお馴染みだろう。最後に、シナリオ学習におすすめとされるウェブサイトや本を紹介する。

 

おすすめのウェブサイトや本

《基本の書き方を教えてくれるウェブサイト》パソコンも手書きも、基本は同じ!

《物語の書き方を知れる本》基本の先へ。


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