シナリオライターになりたいあなたへ【テレビドラマ・映画編】(2/2)
※掲載している情報は過去のものの場合があります。今年度の開催状況は、主催者サイトを随時ご確認ください。
【映画】映画脚本賞の代表格 城戸賞
【概要】
映画プロデューサーで松竹の会長を務めた城戸四郎の名前を冠した映画脚本賞。応募資格は、プロのシナリオライター及びプロの映画監督を志望する者に限定。受賞作と講評は「キネマ旬報」に掲載される。
【母体】
映画製作配給大手である松竹・東宝・東映・角川映画の4社で構成される業界団体「日本映画製作者連盟(略称・映連)」。
【編集部の独り言】
映画界の芥川賞ともいわれることがあり、映画脚本賞と聞くと多くの人は城戸賞を思い浮かべるのでは? 入選作が必ず映画化されるわけではないものの、知名度が高い賞のため、自身の売り込みにつなげられそうです。
歴代受賞者には野沢尚や森下直、土橋章宏など。受賞後に脚本家、映画監督、小説家などで活躍されている方が多くいる賞です。
【公募DATA】
規定枚数 20字×40行で50枚以上60枚以内
賞 入選 賞金50万円
締切 8月18日(必着)
【映画】映画をつくる映画祭が主催するシナリオ賞で映像化を狙おう 函館港イルミナシオン映画祭 シナリオ大賞
【概要】
函館で開催される函館港イルミナシオン映画祭が主催する脚本賞。函館の街から新しい映画、また映画に携わる人材を発掘・発信しようと1996年度から始まった。函館(及びその近郊を含む)をテーマに、映画化することを想定した作品を募集。
【母体】
すべて有志のボランティアで運営されている「函館港イルミナシオン映画祭」。受賞作品を積極的に映像化することから「映画をつくる映画祭」として全国での知名度を上げている。
【編集部の独り言】
2023年10月現在までに長編・ 短編合わせて12本のシナリオが映画化・映像化され、次世代の日本映画界を担う才能の発掘・輩出してきています。
過去受賞作品のシナリオ集が公式サイトで確認でき、受賞作品の傾向を知ることができます。受賞後は映像化につなげられる可能性が高く、チャレンジする価値の高い脚本賞です。
【公募DATA】
規定枚数 400字詰め原稿用紙で75枚~100枚
賞 グランプリ(函館市長賞)1編 賞金100万円 映像化される可能性あり
締切 8月10日(消印有効)
※応募手数料3,000円
【映画】次代を担う新人、募集! 新人シナリオコンクール
【概要】
日本シナリオ作家協会が主催するコンクール。1951(昭和26)年に、「新人映画シナリオコンクール」の名称で、日本初のシナリオコンクールとして発足。1991(平成3)年に「新人テレビシナリオコンクール」、さらに2011(平成23)年にはスクール内コンクールだった「大伴昌司賞」と統合され、現在の形に。興行として劇場公開された商業用映画シナリオ1本、または商業用の映像作品シナリオ合計2時間以上の執筆実績を持つ場合は資格外。
【母体】
日本の脚本家たちが組織する事業協同組合「日本シナリオ作家協会」。シナリオ作家の交流や育成、著作権思想の普及などに尽力している。
【編集部の独り言】
商業用の長編シナリオ経験者は資格外になるので、まさに「新人向け」のコンクールと言えるでしょう。テーマなどは設定されていないので、ヒントをつかむためにも過去受賞作品は必ずチェック!
【公募DATA】
規定枚数 規定のフォーマットで90~125枚程度
賞 新人シナリオコンクール入選 賞金100万円、特別賞大伴昌司賞 賞金100万円
締切 9月30日(消印有効)
【映画】自分の作品を自分の手で映画にするチャンス 伊参スタジオ映画祭 シナリオ大賞
【概要】
群馬県中之条町で開催されている伊参(いさま)スタジオ映画祭。その映画祭で、映画化を前提とした中編シナリオ・短編シナリオを募集。2022年度から隔年開催となった。大賞作品のうち映像化が期待されるものについては必ず映画製作をおこない、翌々年の映画祭で上映することが条件となっている。
【母体】
「伊参スタジオ映画祭」は、ふるさと創生事業として助成金一億円を得た群馬県中之条町が、町おこし研究のために作った組織「中之条ふるさと塾」と映画ファンによる組織「伊参スタジオ映画祭ボランティアスタッフ」らが主体となり、2001(平成13)年から開催されている。シナリオ公募は2003年から行なっている。
【編集部の独り言】
以前は受賞者が監督も行う必要がありましたが、今は代役を立てられれば監督業は必須ではなくなりました。映画化に向けて制作の第一線でスタッフ集め・予算集めに関わり、撮影・編集に関わることは必須です。
主に中之条町周辺で撮影することが前提など縛りはありますが、自身の作品を自身の手で映像化できるチャンスを掴めるのはほかのシナリオ公募にはない魅力。
【公募DATA】
部門 ①中編部門 ②短編部門
規定枚数 ①30字×30行の原稿用紙で16枚以上25枚以内(上映時間30分~60分程度) ②30字×30行の原稿用紙で10枚以内(上映時間10分~20分程度)
賞 大賞 賞金5万円 中編、短編のどちらかでより映画化が期待される1作品に対し、映画化のための製作補助金150万円を贈呈
締切 7月1日 20時まで
【映画】短さが魅力! 恵那峡映画祭 脚本部門
【概要】
岐阜県恵那市を流れる木曽川中流の渓谷・恵那峡で開催される「恵那峡映画祭」が主催する脚本賞。第4回のテーマは「ラブ・ストーリー」。
【母体】
市町村合併に際して地域の有志によって映画を制作したのをきっかけに、前身である「青い山の麓【えな】ショートムービーコンテスト」がスタート。その10周年を機に、恵那峡映画祭として生まれ変わった。映画制作を通じて人と人との交流を繋げていきたいという思いが詰まっている。
【編集部の独り言】
200字詰原稿用紙20枚程度の短編の募集なので、初心者でもチャレンジしやすいのが魅力的。受賞作は恵那峡近隣をロケ地として映像化され、YouTubeにて公開されます。
過去脚本賞の映像化作品も見ることができるので、応募前にぜひ視聴してください。恵那峡の景色に合うような、爽やかな作品が求められているのではないでしょうか?
【公募DATA】
規定枚数 200字詰原稿用紙で20枚程度
賞 脚本部門 賞金5万円
締切 3月31日
シナリオライターになりたいあなたへ【テレビドラマ・映画編】、いかがでしたか?
ほとんどが例年開催なので、今年の締切が過ぎていても次回また同じ時期を締切として開催される可能性が高いです。次の応募に向けてじっくり作品づくりをしていきましょう。
あなたのシナリオが沢山の人に届くチャンスを掴めますように!