あなたとよむ短歌 vol.50 テーマ詠「宇宙」結果発表 ~短歌の続けかた~(2/3)
それでは、佳作のご紹介です!
人類はとっくに月へ行ったのに隣町さえ行けない私
(ネロさん)
私たちは確かに人類ですが、人類の枠で考えるとすごい人はすごいので凹んでしまいますよね。体調も状況もマイペースが大切だと理解しつつも……。
天高くスペースデブリ燃ゆる春メトロの窓に透け透けの俺
(つちやさん)
地下鉄(メトロ)の暗い窓に映る「透け透けの俺」は確かに宇宙めいています。壮大な上句との対比があざやかで、面白い一首です。
宇宙服みたいにレインコート着て町で最安値の店に行く
(チャーミーさん)
大雨の日でも雨具を着込み、最安値のスーパーに行く。まるで生命体を探しに決死の覚悟で冒険にでる探索隊のようです。生活がかかっています。
未知だけど行ってきた人がいるのなら死よりは怖くないかもしれない
(ぼにぃぽりぃさん)
「宇宙」やそれに関する単語を出さずに宇宙を詠んだ作品です。確かに、行って帰ってきた人が世界中にいると思えば、宇宙も「この世」でした。
まず神が宇宙を創り子どもらが完璧な泥団子を作る
(白鳥さん)
宇宙が生まれて地球ができて、陸と海になり、生命体が人間にまでなって、子どもたちは泥団子をつくる。永遠に創造は続きますね。