変化する都市と心の矛盾を描く―西川茂個展「矛と盾」が京都 蔦屋書店で開催、建造物の創造と解体から見える世界の真実
建築中や解体中の建造物をモチーフに、変容し続ける現代社会を鋭く切り取る画家・西川茂の個展「矛と盾」が、11月30日から12月17日まで京都 蔦屋書店で開催される。
本展では、建造物を覆うシートを大胆な筆致で描いた新作絵画14点を発表。西川は、日常に突如現れる白いシートに覆われた建物を通して、土地の記憶が消え去り、新たな風景が生まれていく様を表現している。京都の歴史的建造物から田園風景に佇むメガソーラーまで、時代の変遷を映し出す多彩な作品が展示される。
三重県育ちの西川にとって、都市の絶え間ない変化は自然の力と人間のせめぎ合いの象徴だという。創造と解体、生と死、そして変化を受け入れながらも拒絶したいという矛盾した感情を、油彩やアクリル、紅白幕などの多様な素材を用いて画面に定着させている。
作品の特徴は、周囲の風景を白く塗りつぶしたり、色面で覆ったりする独特の手法にある。建造物を覆うシートを通して、すべてのものが永続的ではなく、常に変化の流れの中にあることを静謐な筆致で描き出している。
会場となる京都 蔦屋書店6Fギャラリーでの展示は無料。作品は11月30日より会場で販売が開始され、12月3日からはオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」でも購入が可能となる。
出典:https://store.tsite.jp/kyoto/event/t-site/43920-1302331112.html