大阪芸術大学に登場!卒業生アーティストが描く「個性を称える」巨大壁画の秘密
大阪芸術大学のキャンパスに、卒業生でアーティストの松本セイジ氏による巨大壁画が登場し、注目を集めている。20号館の壁面に描かれたこの作品は、「EVERYONE IS DIFFERENT」というメッセージと、様々な姿で芸術活動に励むねずみのキャラクター「ANDY」が特徴だ。
壁画には、絵筆を持ったり、カメラを構えたり、楽器を演奏したりするANDYたちが描かれている。これらの姿は、学生たちそれぞれが異なるテーマや手法で自己表現していくことを肯定的に表現している。ライブペインティング中は多くの学生が訪れ、第一線で活躍するアーティストの制作風景を間近で見る貴重な機会となった。
松本氏がANDYを生み出したのは、ニューヨークでの生活がきっかけだった。世界のアートマーケットの中心地で、全てが刺激的な日々を送る中、地下鉄のホームで見かけたネズミたちの姿が、自身の心境と重なったという。ANDYは普通のネズミと違ってしっぽがないのが特徴で、「ヒトと違っていてもいい」というメッセージが込められている。
壁画のメインテーマである「EVERYONE IS DIFFERENT」は、ブルックリンやクイーンズでの経験から生まれた。様々な文化が混在する環境で、個性の違いを当たり前のものとして受け入れる姿勢を学んだ松本氏。この経験を、日々独自の表現を模索する学生たちへのエールとして壁画に込めた。
色彩設計にも松本氏のこだわりが光る。「学生たちに晴れやかな気持ちになってもらいたい」という思いから、パソコンでシミュレーションを重ね、カラフルで楽しげなイメージを作り上げた。現場では、カラーチップを用いて忠実に色彩を再現。その結果、わずか4日間で下描きを含む壁画が完成した。
松本セイジ氏は1986年大阪府生まれ。大阪芸術大学美術学科を卒業後、デザイナーとしてキャリアをスタートし、東京やニューヨークでの活動を経て、現在は長野県の山麓にアトリエを構えている。アート、イラスト、グラフィックデザインの分野を横断し、国内外で個展やアートイベントに参加。New BalanceやNIKE、UNIQLO、The New York Timesなど、著名ブランドのプロジェクトにも携わっている。
この壁画は、大阪芸術大学の学生たちに「個性の違いを認め合うこと」の大切さを伝えるとともに、彼らの創造性を刺激する新たなランドマークとなりそうだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000152.000044215.html