春の文学賞シーズン到来 開催情報リマインド ミステリー・ジャンル小説編
節分が過ぎ、梅のつぼみがほころび始めたら、春はすぐそこ! 春は多くの文学賞が応募締切を迎える季節です。 すでに執筆の大詰めを迎えている人も多いとは思いますが、締切間近の文学賞開催情報をお届けします。これから執筆という方はじっくり選んでください。
今回はミステリー・ジャンル小説の賞(エンタメ小説であればジャンル不問という賞以外)についてまとめてみました。「純文学・ノンジャンル・地方文芸編」はこちらからチェックしてくださいね。
応募締切を迎える賞が多い春の訪れの前に、ぜひ本記事をチェックして、狙った文学賞に応募し忘れないようにしてくださいね!
重厚なミステリー作品で、映像化をめざす
第12回新潮ミステリー大賞
『#真相をお話しします』などで人気の結城真一郎が出身者。大賞だけでなく最終候補に残った作品も映像化のチャンスがある、長編ミステリーの募集。主催者サイトの「新潮ミステリー大賞」事務局座談会は執筆のヒントになるので、要チェック! 規定枚数は400字詰原稿用紙350枚以上(以上ですよ)。賞金は300万円で、選考委員は貴志祐介、道尾秀介、湊かなえ。締切は3月31日です。
圧倒的知名度と破格の賞金
第24回『このミステリーがすごい!』大賞
賞金は破格の1200万円という「このミス大賞」。過去受賞作には新川帆立『元彼の遺言状』など映像化作品も多く、夢がふくらむ賞のひとつです。ミステリーとしての要素があれば、ホラー的な要素や、SF的設定をもつ作品でもOK。1次選考に残れば、書評家の推薦コメントがネット上にアップされ、プロの意見を知ることができるので、執筆の勉強にも最適です。規定枚数は40字×40行で100~163枚で、選考委員は大森望、香山二三郎、瀧井朝世。締切は5月31日です。
独自の発想で、選考委員を唸らせよう
第29回 日本ミステリー文学大賞新人賞
光文文化財団主催の、長編小説を対象にした賞。賞金は500万円と高額です。主催者サイトには、作家デビューまでの道のりや小説作法、そして新人賞について語る辻村深月と薬丸岳の対談も。規定枚数は、400字詰原稿用紙で350~600枚で、選考委員は月村了衛、中山七里、葉真中 顕、湊かなえ。web応募のみ3月3日から開始予定で、締切は5月9日です。
気品あふれるミステリーで勝負
第15回アガサ・クリスティー賞
早川清文学振興財団と早川書房が、英国アガサ・クリスティー社の協力を得て創設。本格ミステリーをはじめ、冒険小説、スパイ小説、サスペンスなど、クリスティーの伝統を現代に受け継ぎ、発展、進化させる総合的なミステリー小説を募集しています。ミステリーの女王の名跡を継ぐにふさわしい名作を届けて! 規定枚数は400字詰原稿用紙300~800枚で、選考委員は鴻巣友季子、法月綸太郎、杉江松恋。副賞は100万円。締切は2月28日です。
広島・福山市発!本格ミステリー
島田荘司選 第18回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞
広島県福山市が主催の自治体文学賞。選考委員は本格ミステリー作家で福山市出身の島田荘司。応募資格は問わないが、受賞決定後に島田荘司指導のもと、作品を推敲することがあり、受賞作以降も書き続ける意志のある方が望ましい。受賞作品は協力出版社(講談社、光文社、原書房が、1年ずつ順に出版)によって即時出版されます。二重投稿は不可ですが、中央の賞で落ちたものでもよく改善されていれば応募可能です。400字詰原稿用紙350枚以上650枚程度。締切は5月10日です。