緊縛アートの世界的権威、奈加あきらの半生と美しき縄の世界に迫る
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日本の伝統文化である「緊縛」が、世界で「KINBAKU」として注目を集めている。その中心的存在である緊縛師・奈加あきらの波乱万丈な人生と、彼の技によって命を懸けて美を表現する女性たちの姿を、団鬼六賞作家・花房観音が鮮やかに描き出した。
2月17日に全国の書店で発売される『縄 緊縛師・奈加あきらと縛られる女たち』は、緊縛の世界に深く潜り込んだ一冊だ。かつてはマニアの特殊な趣味とされていた緊縛が、今や芸術として世界的に評価されるまでに至った背景には、奈加あきらのような卓越した技術を持つ緊縛師の存在がある。
1951年、新潟生まれの奈加あきら。差別の中で育ち、アウトローの道を歩んだ彼が、伝説の緊縛師・濡木痴夢男に出会い、緊縛の道に入るまでの半生は、まるで浮世絵のような劇的な展開を見せる。「NAKA STYLE」と呼ばれる彼の伝統的かつ過酷な縛りは、国内外で熱狂的な支持を得ている。
本書では、緊縛モデルとして活躍する女性たちの素顔にも迫る。彼女たちは「緊縛は解放」と語り、奈加あきらへの絶対的な信頼を示す。縄で縛られ、吊るされる彼女たちの姿は、まさに命懸けの芸術表現だ。
著者の花房観音は、奈加あきらの人生を通して、日本のSMや緊縛の歴史を丁寧に紐解いていく。コデックス装の美しい装丁と、カラーグラビアを含む多数の写真が、和の官能美を存分に伝える。
緊縛という独特な世界に興味を持つ人はもちろん、日本文化の新たな一面を知りたい人にとっても、刺激的で魅力的な一冊となるだろう。緊縛が単なる性的嗜好を超えて、人間の本質や美を探求する芸術へと昇華する過程を、本書を通じて体感できるはずだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000118288.html