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あなたならどうする?冗長なラノベのタイトルを魅力的に書き直してみよう!

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小説・シナリオ
ライトノベル
創作お悩み堂

さあ、タイトル作りを実践してみよう!

ここまでの考察と分析を踏まえて、実際にライトノベルのタイトルを考えてみましょう。
例えば、前述の「過度に長すぎるタイトル」の例で挙げた、

「異世界転生した俺がドラゴンを倒して姫を助けて王様にまでなったと思ったら急に平凡な村人として人生をやり直す羽目になった話」

という架空の作品タイトルの改定案を、幾つかの方法を例に挙げて考えてみましょう。

①主人公の境遇・設定に焦点を絞る

作品設定をタイトルの核にする方法です。このやり方だと「異世界転生した」というポイントに注目して、

・「異世界転生した俺、村人としてやり直し」 
・「転生した俺が平凡な村人に戻るまで」

というタイトルにしてみましょう。
これらは、「転生した」という主人公の設定を中心にしつつ、さらに後半の「平凡な村人としての人生やり直し」こそがメインテーマだ、と伝わりやすくなります。

②主人公の「英雄的活躍」を核とする

冒険ファンタジーの王道である「ドラゴン討伐」や、それに伴う「英雄性」を強調し、それを核とすることで、物語に敷かれた背景・下地の壮大さを引き立てる方法です。この場合は、

・「異世界でドラゴンを倒した英雄のその後」
・「英雄だった俺が村人になるまでの話」

みたいな感じでしょうか。
これらは、「ドラゴンを倒した」や「英雄だった」という要素を入れることで、主人公が「過去に偉大な功績を挙げた勇者だった」という背景を表し、「その最強の勇者が冒険を終えた後にどうするのか?」というストーリーを匂わせ、読者の注目を集めます。

③ギャップを強調してインパクトを出す

「英雄」から「平凡な村人」にジョブチェンジした……という落差や、その意外性をタイトルの中心に据える方法です。この場合は、

・「英雄から村人へ転落した男の話」
・「ドラゴンを倒した英雄、平凡な村人になる」

というタイトルでしょうか。
このように「落差」を強調することで、物語の意外性や、主人公の置かれた境遇の変化などをタイトルに活かし、読者が興味を持ちやすくします。

④「転生」という要素を哲学的に取り入れる

「別の存在に生まれ変わって、人生をやり直す」ことそれ自体を、作品のメインテーマに据え、それをタイトルで推しだす方法です。
そもそも「転生」とは、古今東西の宗教・哲学において、共通で考えられている概念です。生命は何かを為すために生まれ、死んだあとはまた別の物に生まれ変わって何かを為す、それを繰り返す……みたいな考えかただそうです。
こういった発想をタイトルに取り入れてみると、

・「異世界転生でやり直す俺の人生」
・「転生勇者が、ドラゴンを倒して見つけた平凡な幸せ」

みたいな感じでしょうか。
この場合、「何をするために転生したのか?」という、転生後のテーマや、哲学的な要素を前面に出すことで、物語の深みをタイトルに盛り込めます。

 

まとめ

ライトノベルのタイトルでは、物語の内容や設定を、わかりやすく、かつ具体的に説明することが大切です。
ただし、「タイトル=作品の説明文だけ」になってしまわないように、タイトルに盛り込むのは「物語の魅力的な設定やテーマを一目で伝える程度」の説明にしておきましょう。
さらに、そこにインパクトやユニークさを加えることで、「この作品ってどんな物語だろう?」と、読者の注目を引きつけられると、読んでくれる人が増える! かも。

魅力的なタイトルも、ライトノベルにおける「物語の一部」として機能します。
ぜひみなさんも、読者をわくわくさせ、「読みたい!」と思わせるような、素敵なタイトルを作ってみてくださいね。