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あなたとよむ短歌 テーマ詠「運動」結果発表 ~短歌のバリエーションと連作~

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あなたとよむ短歌
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結果発表

それでは、佳作5首のご紹介です!


あの人と当分会わなくなったので腹筋はもう週一でいい
(泰源さん)

あの人に会うためにボディを引き締める、そんな努力が健気です。しかし会わなくなっても週1「で」いい、つまり、週1回分の腹筋は最初から自分のためにしていたのかも。「で」が面白いですよね。



いやむしろでももしだから浴室ではじまる脳の反復横跳び
(石川真琴さん)

読みはじめ「何事か?」と思う一首ですが、読み終えるとものすごく共感してしまいます。一人になれる、雑音の消える自宅の浴室だからこそ、脳内では大運動会ならぬ大反省会が始まります。



吹部でしょクラリネット吹いてそういいえ女バレの補欠ですけど
(遠藤香さん)

「吹部」は吹奏楽部、「女バレ」は女子バレー部のことですね。学生時代は、なんでこう略語を多用しちゃうのでしょうか。この極端な言葉の圧縮と、その言葉を共有するムラ的な雰囲気が思い出されます。



前転で宇宙に着いて後転でマットにもどる小五だったね
(水面叩さん)

マット運動の前転や後転は、大人になるとまったくしませんね。小学生のころ、なぜあんなにぐるんぐるん回っていたのでしょうか。まるで宇宙遊泳みたい。子どもの想像力も感じます。



ランニング中ではあるが折り返し地点の自販機で何を買おう
(葱倉籟太さん)

走っているとき(私自身はもっぱらウォーキングですが)まるで瞑想しているかのように脳内が静かになります。規則正しい脚運び、手の振り、呼吸。散文的な表現だからこそ、運動中の冷静な脳内が想起される一首。



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