世界が認めた日本画家、菅原健彦氏が62歳で急逝 - 自然との交感が生んだ圧倒的作品群
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日本画壇の重鎮として国内外で高い評価を受けていた菅原健彦氏が、令和7年7月8日に62歳で急逝した。ギャルリーためながが13日に発表したプレスリリースによると、菅原氏は滋賀県大津市で葬儀が執り行われたという。
1962年東京生まれの菅原氏は、多摩美術大学で日本画を学び、卒業後すぐに上野の森美術館大賞展で入賞。その後も数々の権威ある賞を受賞し、2012年にはパリで初個展を開催。ロスチャイルド家が大作を購入するなど、海外でも高い評価を得ていた。
菅原氏の作品は、都市風景から大自然へとテーマが移行し、独自の画風を確立。特に、樹齢千年を超える神代桜との出会いが転機となり、自然界の超越的な姿をモチーフにした作品を多く生み出した。「淡墨桜」「青池」など、自然との稀有な邂逅から生まれた作品は、生命力溢れる表現で多くの人々を魅了してきた。
海外での活躍も目覚ましく、2011年のアート・パリでデビューを果たした後は、金箔と松煙墨を用いた新たな表現に挑戦。日本美術の伝統を踏まえつつ、独自の様式を確立していった。
菅原氏の作品は、上野の森美術館やMOA美術館、アマン東京、セントレジスホテル大阪などで鑑賞することができる。ギャルリーためながでは、今秋に予定されていたパリでの個展を追悼回顧展として10月9日より開催する予定だ。
日本画の新境地を切り開き、世界的な評価を得ていた菅原健彦氏。その突然の訃報に、美術界は大きな衝撃を受けている。自然との深い交感から生まれた圧倒的な作品群は、今後も多くの人々の心に残り続けることだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000113.000001460.html