ススキとチガヤとオギ。あなたは違い、分かりますか?【わずかな違いを判別 見分ける君】


ススキとカヤはどう違うのか。
調べてみたところ、なんとカヤは「ススキ、チガヤ、オギなどイネ科の多年草の総称」だった!
どう違うも何も総称では同じではないか。
でも、ススキ、チガヤ、オギはどう違うのだろう?
判別1ススキとチガヤとオギ
ススキ 薄
イネ科ススキ属。高さ1~2m。小穂5~7mm。綿毛5~10mm。
別名・尾花と言われるとおり、花穂は動物の尾に似ている。稲穂に見立て、月見のときに飾る草として知られる。
ノギという棘状の突起があるのが特徴だが、ノギ自体はごく小さいので、遠目にはわからない。
もう一つ特徴があり、ススキは乾燥した土壌に生え、株立ちと言って一本の根元から複数の幹が伸びるという形態をしている。
道路脇や野山の乾燥地にあり、株立ちしていたらススキだ。
ノギ あり
葉の模様 中央に筋
株立ち する
土壌 乾燥地
開花期 9~10月

チガヤ 千茅
イネ科チガヤ属。高さ30~80㎝。小穂4mm。綿毛12mm。
チガヤのチは千の意で、たくさん生えている茅という意味。日当たりのよい野山に自生し、道端や畑、空き地、河原の土手などに一面に繁茂していることもある。花穂はススキによく似ているが、開花期が決定的に違い、チガヤは5~6月。月見をする十五夜の頃には穂はなく、葉は赤くなっているから、すぐに見分けることができる。
ノギ なし(小さい)
葉の模様 筋なし
株立ち しない
土壌 どこでも
開花期 5~6月

オギ 荻
イネ科ススキ属。高さ1~2.5m。小穂5~6mm。綿毛10~15mm。
よく見るとススキとは違うが、同じイネ科ススキ属であり、葉の模様も開花期も同じだから、見慣れない人はススキだと思ってしまうかもしれない。最大の違いはノギの有無だが、前述したように遠目にはわかりにくい。
オギは河岸のような湿地に生えることが多く、乾燥地には生えないが、湿地に生えるススキはあるので、両者が同じところで咲いていることもある。その際、もっともわかりやすい違いは株立ちするかどうか。オギは地下茎でつながるため、ススキのように株立ちにはならない。また、オギのほうが綿毛が長く、白く見える。
ノギ なし
葉の模様 中央に筋
株立ち しない
土壌 やや湿地
開花期 9~10月

ついでに判別アシ
アシ 葦
イネ科ヨシ属。高さ1.5~3m。小穂10~17mm。綿毛は長め。
「人間は考える葦である」のアシ。悪しにつながって縁起が悪いことから、ヨシとも呼ばれる。アシですだれを作れば葦簀。アシに留まる鳥はヨシキリである。
ススキやオギとの違いは葉の模様で、白い筋がなく、ススキと違って株立ちにならない。アシは水辺に生え、花はススキより全体にボサボサしている。

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