公募/コンテスト/コンペ情報なら「Koubo」

【書きたいのに書けないあなたへ】実は書けない苦しみは成長の証! 創作で悩む原因は”アイデア”にある

タグ
エッセイ
小説
バックナンバー

結果発表を見るたび、落ち込む。私はいつになったらあそこに行けるのか。書きたい。でも、書けない。何も浮かばないし、時間もない。そんな今の状況を分析し、あなたの心に寄り添うページがここに始まる。

プロだって悩む 書けないのは君だけじゃない!

「頭の中が真っ白」「思うように書けない」と訴える人は多いが、楽しく書ける人はまれ。書きあぐねるのが普通ということを知ろう。

書けないのは君だけじゃない、みんなだ

プロはいつもすらすら書いているように思えるが、書くことの難しさはプロでも同じ。阿刀田高先生も、「簡単に書けるように思われているが、冗談じゃない。死ぬ思いで書いている」と雑談でおっしゃっていた。

もちろん、アマチュアの悩みとは若干性質が違い、「書けない」というより、「商業誌レベルのものが書けない」だが、それでも書くことが苦しいという点については同じと言っていい。

左右社『〆切本』の遠藤周作の原稿にこうある。

「朝はたいてい九時には机に向かう。(中略)机には向っているが、鉛筆をいじったり、パイプを掃除したり、同じ新聞を何度も何度も読みかえしたりしているのだ」

それでどうするかと言うと、「そういう時、外に出て、電車かタクシーに乗ったりする」

だが、それは「偶然のチャンスを、待っているより仕方がない」のであり、最後にはこうある。

「かわいた手ぬぐいから水をしぼり出すような苦しさを味わうたびに、ああもうタマランと思う」

プロでも悶絶して苦しんでいる。「なぜ私は書けないか」ではない。みんな思うようには書けないのだ。

レベルは違っても書けない苦しみは同じ

初心者の頃が一番楽しい。本当は凡作なのだが、周りも褒めてくれ、我ながら傑作とうぬぼれる。これ以降は楽しさより苦しさが増してくるが、成長は不可逆で、あと戻りはできない。

スクリーンショット 2026-02-27 161039.png

書くこと自体、プロでも容易ではないが、とくにアイデアの部分が難しい

創作の二つのアイデア

テーマのアイデア
文学作品のテーマは格言や人生哲学にもなるような言葉だったりするが、それを思いつくには経験と洞察が必要で、ある程度の時間を要す。

仕掛けのアイデア
ストーリーは思いついても、面白くなる仕掛けを考え、盛り上がるような構成上の工夫をすることは難しい。これも一朝一夕にはいかない。

形を作るのは簡単、難しいのはアイデア
小説に限定して言うと、ストーリーメイクやプロット制作など方法があるものは、やり方さえわかれば、ある程度、形を作ることは難しくない。誰にでもできる。しかし、アイデアの部分については、方法があるようでない。知識や情報をインプットしたら、ひらめくのを待つしかない。

ちなみに白鳥はもがいている?

「水面を優雅に泳ぐ白鳥も水面下では必死に足を蹴っている」と言うが、実は白鳥は水の流れに乗っているだけで、もがいてはいない。上記の言葉を有名にしたのは劇画『巨人の星』の花形満のセリフだが、「鴨の水かき」ということわざもあり、和歌にも詠まれている。「もがいている」は古くから日本人に刷り込まれたイメージのようだ。

※本記事は2021年10月号に掲載した記事を再掲載したものです。