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祖国日本、そして未来の私達のために散っていった英霊たち。戦争裁判で斃れた人々の遺言集Vol.2『世紀の遺書―祖国よ栄あれ』発売。

株式会社ハート出版
「私は目に見えない数多くの英霊によって生かされているんだと深く感じました。その人格に感化され、そしてその愛に包まれて、なんだか私自身、自分の大切な家族、周りの人々がより愛おしく感じられます」我那覇真子




巨大な敗戦の悲運がわれわれ日本人を異様な昏迷につきおとしたが、その昏迷は現在もなお消えていない。いや、その昏迷はその後におこった奇怪な情勢によって、さらに日本人を盲目にしているかのように思われる。

私たちの周囲には騒音が多すぎる。そのために、真に聞かなければならぬ声はききとれず、人間をまどわし、やがて奈落へ誘いこむような大きな声ばかりが耳に這入る。それは滔々たる流れのように重圧的で、なにもかも押しながしてしまいそうに強烈だ。しかし、私たちはその暴力に流されてはならない。心をすまし、耳をすまして、この流れの底の小さな声に耳を傾けなければならない。その静かで謙虚な声の持主こそ、人間と歴史の迷妄を救う神のものであろう。

戦争犯罪人と云うレッテルを押され、多くの人々が地上から消えた。しかし、その人たちの声だけは消えずに残されている。それは絶叫ではなくして静かで小さな声だ。日本人は一人のこらずこの人たちの声に耳かたむけ、戦争と敗北の運命をことごとく自己の問題として、あらためて考えなおさなくてはならない。民族の犠牲というかなしい結末が、新しい生命の息吹きとなって、私たち日本人の盲目となった眼をひらかしめることを私は疑わない。

ヒューマニズムの所在は形式的な戦争裁判にあるのではなく、その裁判によって鬼畜と断定され、死を宣せられた人格のなかにあるように思われる。人間のもっとも大切な生命のぎりぎりの場からかがやき出たもの、しかもその死が個人的なものでなく、日本と日本人全体との責任によって生じたものであるのに、騒音によってかきまわされた昏迷のため、この人たちの言葉をかみしめないならば、日本民族に救いはないと思われる。「世紀の遺書」を日本人が一人のこらず読むことが望まれる。

火野葦平「日本人必読の書」より




・書籍情報
書名:新字体・現代仮名遣い版 世紀の遺書―祖国よ栄あれ
編者:巣鴨遺書編纂会
仕様:A5判 並製 408ページ
ISBN:978-4-8024-0239-2
発売:2025.07.03
本体:2,500円(税別)
発行:ハート出版
書籍URL:https://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0239-2.html



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