小説家になりたいあなた! 筆写(写経)って効果があるの?
文章がうまくなりたいと思ったことはありませんか?
私は長年きれいで読みやすい文章を書く人に憧れてきましたが、なかなか上達しないなあと感じていました。
そこでふと、「筆写(写経)」というトレーニング方法があることを思い出したのです。
筆写とは、既存の小説をそのまま書き写すことで、文章力や物語の構成力を学ぶ方法です。これを実践している作家には、宇佐美りんさん、冲方丁さん、脚本家の森野マッシュさんなどがいます。
この記事では、筆写の具体的な方法とその効果について、詳しく解説していきます。
筆写に必要なものはたった三つ
筆写に必要なものは三つだけです。
本 好きな作家やお気に入りの作品を選びましょう。電子書籍でもかまいません。
ノート 紙のノートでもパソコンでもどちらでもOKです。使いやすいほうを選びましょう。
ペン 手書きの人は用意してください。ペンは使い慣れたものがいいですね。
準備ができたら、あとは小説を一字一句書き写すだけです。
じゃあ筆写は簡単なの?
準備だけを見ると簡単に思えますが、筆写そのものはどうなのでしょうか?
実は私も十年ほど前に筆写に挑戦したことがありますが大変でした。筆写の作業が単純すぎて、文庫本一ページも書けずに音を上げてしまったのです。
筆写を始めるのは簡単ですが、丸一冊を書き写すこと、さらにはそれを続けていくのはとても大変だと実感しました。
そしてこの記事を書くにあたって十年ぶりにまた筆写をしてみたのですが、以前よりもすんなりと書き進められるんですよ。
なんでだろう?と考えてみたところ、十年前よりもタイピング速度が上がったことが理由でした。
手書きの筆写がつらくて断念した人や、心が折れた過去がある人も、改めてやってみたら意外とすんなりできるかもしれませんね。