春の文学賞シーズン到来 開催情報リマインド 純文学・ノンジャンル・地方文芸編
節分が過ぎ、梅のつぼみがほころび始めたら、春はすぐそこ! 受験生や就活生だけでなく、作家デビューをめざす人にとっても春は超多忙な時期です。すでに執筆の大詰めを迎えている人も多いとは思いますが、改めて、締切間近の文学賞開催情報をお届けします。
初回は主に 「純文学・ノンジャンル・地方文芸」の賞についてまとめてみました。
応募締切を迎える賞が多い春の訪れの前に、ぜひ本記事をチェックして、狙った文学賞に応募し忘れないようにしてくださいね!
※掲載している情報は過去のものの場合があります。今年度の開催状況は、主催者サイトを随時ご確認ください。
芥川賞にもつながる!? 純文学系の王道
第57回新潮新人賞
インド・チェンナイでの暮らしを題材とした『百年泥』で、本賞と芥川賞をW受賞した石井遊佳など、多くの芥川賞作家を発掘している、純文学の王道中の王道。憧れの作家へのスタートはここから!規定枚数は400字詰原稿用紙50枚以上250枚以内で、選考委員は上田岳弘、大澤信亮、小山田浩子、金原ひとみ、又吉直樹。副賞は50万円。締切は3月31日です。
伝統ある文学賞で、衝撃的デビューを!
第62回文藝賞
河出書房新社主催。80年代の流行語になった『なんとなく、クリスタル』をはじめ、2017年芥川賞も受賞した『おらおらでひとりいぐも』など、歴代受賞作にはインパクトのあるタイトルが目立ちます。今までにない衝撃的な作品で、ぜひ独自の世界を広げて! 規定枚数は、400字詰原稿用紙100枚以上400枚以内で、選考委員は小川哲、角田光代、町田康、村田沙耶香。締切は3月31日です。
その思いをまっすぐに、作品にぶつけよう
第49回すばる文学賞
集英社出版四賞のひとつで、前回受賞作は17歳の樋口六華による『泡の子』。新宿歌舞伎町を舞台に、トー横キッズの生き様を描き、話題になりました。副賞は100万円。規定枚数は、400字詰原稿用紙で100枚程度から300枚で、選考委員は奥泉光、金原ひとみ、川上未映子、岸本佐知子、田中慎弥。締切は3月31日です。
記念すべき第1回受賞をめざそう!
永井荷風新人賞
荷風が晩年を過ごした千葉県市川市と三田文学会が創設し、今回が第1回目の賞。「三田文学新人賞」を引き継ぐ形で開催されます。波乱万丈の作家に想いを馳せて、丁寧に筆を進めましょう!賞金は新人賞50万円、佳作10万円が予定されています。対象分野は小説と評論で、ともに400字詰め原稿用紙100枚以内。選考委員はいしいしんじ、青来有一、田中和生、持田叙子。締切は5月31日です。
受賞作は、集英社が必ず単行本化
第38回小説すばる新人賞
朝井リョウ、村山由佳、荻原浩など、歴代受賞者には現在活躍中の人気作家が名を連ねています。エンターテインメント小説が対象で、ジャンルは不問。副賞は200万円で、規定枚数は400字詰原稿用紙で200~500枚。選考委員は五木寛之、北方謙三、辻村深月、宮部みゆき、村山由佳。締切は3月31日です。