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公募Q&A「応募」 落選理由を知る方法はありますか。

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公募Q&A

落選理由を知る方法はありますか。

その方法はありませんが、講評がもらえる賞はあります。

なぜ落ちたかには答えてもらえない

入選作品を見て、「私の作品のほうがいいと思うけど」とか、「自信作だったのになぜだろう」とか、「私はどの段階で落ちたのだろう」と思ったりする人も多いでしょう。

通常は「落ちてしまったか。仕方ない、もっといいものを書こう」と次作にとりかかりますが、落選が続くと、「何が原因で落ちたのか。実力不足なのか、それとも作風なのか。審査基準について大きな勘違いをしているのか」と不安になってきたりします。「方向性に誤りがあるのなら書く前に修正したい。でないと、努力がむだになる」とも思います。

自分の欠点ぐらい自分で気づけなくてどうすると言う人もいるかもしれませんが、自分のことだからこそわからないということもあります。まさに盲点です。 それならば友人に読んでもらえばいいということになりますが、公正で的確なジャッジが下せる友人はなかなかいません。

ということで、思いあまって主催者に問い合わせてしてしまう人もいるようですが、主催者=選考委員ではないですし、「なんでだめだったんですか」と聞かれるほうも困るでしょう。「箸にも棒にもかからない原稿でしたよ」と本当のことを言えば角が立ちますし、「私は推したのですが、他の方の評価は低く」なんて内部事情まで話せません。
かくて応募要項にはこう記載することになります。
「選考に関するお問い合わせには応じられません」

ライトノベル系に多い「1次選考通過者に講評」

とはいえ、「なぜ落ちたのか、理由が知りたい」という要望は根強くあります。
それにこたえて、一部の公募では選評を公表または通知しています。
そうすることで応募者もWEBサイトを訪れる人も増えますから、主催者にとってもメリットがあるのでしょう。

以下は、選評または評価シートがもらえる主な公募です。
ジャンルはすべて小説です。
小説以外の公募ジャンルでは、落選した作品の講評まで公開する例はまずありません。

〈『このミステリーがすごい!』大賞〉
1次選考を通過すると、講評がWEBに掲載されます。第21回は447編の応募があり、このうち、19編が1次選考を通過。講評の字数は600~800字ぐらい。

〈小説現代長編新人賞〉
1次選考を通過すると、講評がWEBに掲載されます。第15回は767編の応募があり、125編が1次選考を通過。講評の字数は100~150字ぐらい。

〈電撃小説大賞〉
1次選考以上を通過すると、電撃文庫&メディアワークス文庫の編集者による選評が必ずもらえます。送付時期は、第30回は2023年11月末頃を予定と応募要項に記載があります。

〈スニーカー大賞〉
受賞作品を除く1次選考通過作品で、希望者全員に編集部からの選評シートが送られます。

〈小学館ライトノベル大賞〉
応募要項に「1次審査通過者全員に評価シート&寸評をお送りします」とあります。

〈後期ファンタジア大賞〉
1次選考通過者に10段階評価表が送られます。第35回は応募数536編の中から133編が1次選考を通過。

〈早川SFコンテスト〉
応募要項に「1次選考通過者のうちの希望者に2次選考の講評をお送りします」とあります。2次選考も通過した場合は「最終選考の講評をお待ちください」とも。

〈青い鳥文庫小説賞〉
1次選考通過以上の作品は講評がWEBに掲載されます。字数は30~80字ぐらいの寸評です。

小説は可否の判断に幅があるもの

ざっと見ると、ライトノベル系の小説賞に「1次選考通過者に講評」の特典を設けている例が多いようです。
ライトノベル系の小説賞の雄と言えば、電撃小説大賞ですね。
そこが応募要項にこの特典をうたっていますので、他の賞もやらないわけにはいかなくなっているのかなと。

一般文芸の文学賞では、「1次選考通過者に講評」を実施したのは『このミス』が最初だっと記憶しています。
今をときめく柚月裕子さんも、『このミス』に応募したのは「講評がもらえたらいいな」と思ったからと、公募ガイドのインタビューで答えています。

しかし、既存の文学賞で『このミス』に続く賞はあまりないですね。
大手出版社系の文学賞では最終選考前に落ちた作品は講評されませんが、1次、2次……と予選通過者が誌面で発表されますから、それを見て判断してくれってことですかね。

1次選考通過=文章はまとも
2次選考通過=見どころあり
3次選考通過=かなりのレベル
4次選考通過=受賞レベル

という感じかなと思いますが、小説は評価の振幅が大きい。Aさんは大絶賛なのに、Bさんには不評とかよくあります。芥川賞、直木賞だって毎回評価が割れます。
だから、一回の評価で落ち込まず、自分を信じて精進してください!

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