文芸公募ニュース 6.28更新 文芸トレンド
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文学賞NEWS
ご当地文学賞 勝手にランキング
数ある文学賞の中には、自治体や地方新聞社などが実施する地方文芸が多々あります。その中から、「これはオススメ」という9賞をピックアップした。
文句なし、地方文芸のBIG3
全国公募、賞金100万円、テーマ自由という3賞を紹介!
第59回北日本文学賞
主催は北日本新聞。テーマ自由、枚数30枚、賞金100万円という優良公募。選考委員は宮本輝。1次選考通過者からWEBで確認できるのがいい。締切8/31。
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第33回樋口一葉記念やまなし文学賞
主催は山梨県立文学館。テーマ自由、枚数30~80枚、賞金100万円。選考委員は町田康、堀江敏幸、青山七恵と全員芥川賞作家。締切11/30。
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第11回林芙美子文学賞
主催は北九州市立文学館。テーマ自由。枚数70~120枚。賞金100万円(佳作10万円)。選考委員は井上荒野、角田光代、川上未映子。資格不問。締切9/13。
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BIG3にひけをとらない注目文学賞!
賞金は100万円とまではいかないが、全国公募で、賞金も高い文学賞を紹介!
第21回坊っちゃん文学賞 ショートショート募集
主催は松山市。テーマは自由だが、田丸雅智さんはショートショートを「短くて不思議なお話」と定義している。字数は4000字以内。賞金50万円。締切9/30。
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第20回木山捷平短編小説賞
主催は笠岡市教育委員会、ほか。木山捷平を顕彰して創設。テーマ自由。枚数50枚以内。賞金50万円。選考委員は佐伯一麦ほか。締切9/26。
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第23回北区内田康夫ミステリー文学賞
主催は東京都北区。ジャンルはミステリー。枚数40~80枚。賞金100万円(特別賞10万円)。前回応募数は182編。穴場! 謎解きプロパーでなくていいと思うが、受賞作は舞台化するのでエンタメではありたい。締切9/15。
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題材が合えば優良公募
地元を題材にするという条件はあるが、全国公募、高額賞金の文学賞を紹介!
彩の国 埼玉りそな銀行 第55回埼玉文学賞
主催は埼玉新聞社。県外者は埼玉の風土、歴史、人物などを題材にする。枚数50枚以内。賞金100万円。詩、短歌、俳句の部門もあり。締切8/31。
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第28回伊豆文学賞
主催は静岡県、ほか。県内の自然、歴史などを素材に。枚数30~80枚程度。賞金100万円。随筆、紀行文、掌編小説もあり。締切9/30(掌編9/16)。
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第5回京都文学賞
主催は京都文学賞実行委員会。京都を題材とする。枚数は2万8000字~16万字。賞金100万円+出版化(優秀賞50万円)。読者選考委員も公募。締切2025/5/9。
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文芸トレンド
同賞は日本文学振興会主催だが、実質的には文芸春秋主催であり、競合他社も自前で文学賞を持ちたいと思うのだろう。そこで創設されたのが、三島由紀夫賞と山本周五郎賞で、主催は新潮文芸振興会(実質、新潮社)だ。
今回は、この三島賞と山周賞の結果をお知らせしよう。
なお、芥川賞・直木賞について詳しく知りたい方は、こちらの「芥川賞・直木賞」をご覧ください。
第37回三島由紀夫賞決定
第37回三島由紀夫賞は、大田ステファニー
『みどりいせき』は、第47回(2023年)すばる文学賞受賞作で、2024年2月に集英社から刊行されていた。
大田ステファニー歓人さんは日本映画大学卒、在学中に関川夏央さんの指導を受けている。受賞作は闇バイトに巻き込まれる高校生を描いた作品で、フリージャズのようにして書いたという独特の文体を持つ。勝手な印象だが、どことなく金原ひとみさんのデビューを彷彿とさせる。
選考委員は、川上未映子、高橋源一郎、多和田葉子、中村文則、松家仁之の5氏。
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第37回山本周五郎賞決定
第37回山本周五郎賞は、青崎有吾『地雷グリコ』(KADOKAWA刊)が受賞した。
青崎有吾さんは、2012年に鮎川哲也賞を受賞してデビュー。本格推理の旗手。『地雷グリコ』は山本周五郎賞のほか、第77回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉と第24回本格ミステリ大賞(小説部門)も受賞しており、5月の1週間で3賞を受賞。現在、直木賞の候補にも入っており、受賞すると4冠となる。
選考委員は、伊坂幸太郎、江國香織、小川哲、今野敏、三浦しをんの5氏。
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