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日本人作家が世界的ミステリー賞を制覇!王谷晶『ババヤガの夜』がダガー賞翻訳部門を受賞

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報道発表
『ババヤガの夜』王谷晶(河出文庫)(プレスリリースより)

日本文学界に歴史的な快挙が起きた。作家・王谷晶の『ババヤガの夜』が、世界最高峰のミステリー文学賞として知られるダガー賞の翻訳部門を受賞したのだ。日本人作家として初、アジア人作家としても2人目という快挙に、国内外から熱い注目が集まっている。

『ババヤガの夜』は、暴力団の屋敷で起こる奇妙な出来事を描いたミステリー小説だ。主人公の新道依子が組長の娘の護衛を命じられるところから物語は始まり、やがて屋敷に隠された秘密に迫っていく。繊細な人間描写と大胆な展開が絶妙に調和した本作は、国内外で高い評価を受けてきた。

英国の出版社Faber & Faberから2024年9月に刊行された英語版は、翻訳者サム・ベットの手腕も相まって、欧米のメディアから絶賛の声が相次いだ。The Times紙は「怒り、ユーモア、スリル満載」と評し、Los Angeles Times紙は「女の力を描いた、シャープでストイックな物語」と称賛している。

授賞式で王谷は、「完全に混乱しています。『モンティ・パイソン』のスケッチに出ている気分です」と喜びを語った。また、「バイオレンスフィクションの愛好家ほど、よりさらに現実世界の平和を願い行動しなければいけない」と、創作の意義についても言及した。

本作の国内累計発行部数は3万8000部を突破。韓国やアメリカでも翻訳出版され、今後ドイツやイタリアでの刊行も予定されている。世界的な賞の受賞を機に、さらなる読者層の拡大が期待される。

日本のミステリー文学が世界の舞台で認められた今回の受賞。王谷晶の『ババヤガの夜』が、日本文学の新たな可能性を切り開いたと言えるだろう。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000976.000012754.html