ライトノベルが出版されるまでの流れとは? 書店に並ぶまでの工程まとめ 販促用SSは突然やってくる


⑬口絵・イラスト指定(挿絵)確認
校正作業やあらすじと並行して、上がってきた口絵の清書をチェックします。また、口絵の時と同様、挿絵の指示書も添付されていたので、そちらも確認の上、補足などを付け加えて返送しました。
ここで打ち合わせから七か月くらい、発売日は一か月半後です。この頃には、出版社やレーベルの公式サイトにて、刊行予定として自分の本が登録されていました。読者への告知の許可が出たのも、このタイミングです。
⑭校正作業(二校)
初校を送ってからちょうど二週間。採用した指摘など、諸々反映したゲラが届くので、再び校正作業を行います。これを「二校」、または「再校」といいます。
基本的には二校で終わりとなり、原稿を弄れるのはここが最後。しっかりとチェックしておきましょう。
⑮挿絵ラフチェック
挿絵のラフが上がってきたのでチェック。口絵の時と同様、本文との矛盾がないかなどを確認し、修正してほしい部分があれば伝えます。
⑯挿絵・カバーデザインチェック
十日ほど経って、挿絵の清書が上がってきました。テンションが上がるタイミングですね。
また、タイトルロゴを加えたカバーデザインも到着し、私は色味が異なる二案から好きなほうを選ばせてもらえました。
⑰帯・あらすじなどのチェック
それからしばらくして全体レイアウトとして、本に巻く帯や裏面も含めた画像が送られてきました。帯や裏表紙のあらすじの文面を読んで、問題ないかチェックします。私の場合はあらすじに間違っている部分があったので、指摘して修正してもらいました。
⑱販促用SS執筆
発売まで二週間を切ったタイミングで、編集さんから「販促用にSSを書いてくれませんか?」と依頼がきました。SSとはショートストーリーのことで、特定の書店でラノベを買うとおまけとしてついてくる短編のことです。
こちらは原稿料として報酬をもらえることもあれば、無償のことも。
https://koubo.jp/article/46796
私のデビュー作は無償で、かつ締切が三日後とかなり急な話でしたが、販促に繋がるということもあって引き受けました。ちなみにこの時の依頼は一本で、文字数は1,000字前後でしたね。
⑲書店に並ぶ
最初の打ち合わせから約八か月、ついに迎えた発売日。朝からドキドキワクワクと書店に訪れました。そうして、本当に書店に自分の本が並んでいるところを見た時は、それはもう嬉しかったですね。あの感動は何物にも代えがたいので、これからデビューする方もぜひ書店に行ってみてくださいね。
以上、ラノベが出版されるまでの流れを、実体験に基づいて解説させていただきました。出版社やレーベル、担当編集によってやり方は異なるので、必ずしもこのように進行するわけではありませんが、大体のイメージは掴んでいただけたのではないでしょうか。
この後は売れ行きによって、編集さんから続刊を出すか、打ち切りかの連絡が来ます。(中には打ち切りの場合はそこで連絡が途切れることもあるそう)続刊を出せるよう、発売を控えている方は売れることを祈りましょう!
また、発売から翌々月までには待望の印税が振り込まれます。果たしてどの程度もらえるのか、具体的な金額についても解説していますので、お金事情が気になる方は下記記事もチェックしてみてくださいね。