公募/コンテスト/コンペ情報なら「Koubo」

「夢を見る機械」が現実に!武蔵野美大で伊藤誠の半世紀を辿る展覧会

タグ
報道発表
図版1. 伊藤誠《Boat: S-13》 2013年 ミクストメディア、30×30×70cm、作家蔵(プレスリリースより)

武蔵野美術大学美術館・図書館が、彫刻家・伊藤誠の個展「伊藤誠──夢を見るための機械」を開催する。2025年9月8日から10月26日まで、約60点の作品を通じて伊藤の半世紀近くにわたる創作活動を振り返る。

1955年生まれの伊藤誠は、日常的な素材を用いながら、軽やかで意外性のある形態で独自の表現を追求してきた彫刻家だ。彼の作品は、鑑賞者の視線や意識と関わることで新たな意味を喚起する「夢を見るための機械」として機能する。

本展では、1980年代初頭の初期作品から最新作まで、さまざまな素材やサイズの作品約60点を展示。伊藤自身による構成で、彼の思索と制作の軌跡を辿ることができる。特筆すべきは、展覧会に出品される機会の少なかった初期の大型作品も含まれていることだ。

伊藤の作品は、一見すると馴染みのある対象を想起させるが、実際はそれらとは異なる未知の形態を持つ。FRPやステンレスメッシュ、鏡などの素材使いも、作品に独特の匿名性を与えている。この捉えどころのなさが、鑑賞者の意識を作品の中へと引き込んでいく。

展覧会では、伊藤の近年の取り組みも紹介される。鑑賞者が自ら身体に装着する作品シリーズや執筆活動など、形式や媒体を拡張しながら制作を展開する伊藤の多面的な活動を知ることができるだろう。

会期中には、藤井匡氏(東京造形大学教授)や赤塚祐二氏(武蔵野美術大学教授)との対談イベントも予定されている。彫刻の可能性を問い続けてきた伊藤誠の世界観に触れる貴重な機会となりそうだ。

入館料は無料。水曜日は休館となる。詳細は武蔵野美術大学美術館・図書館のウェブサイトで確認できる。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000180.000083551.html