ライトノベルを出版するといくらもらえる? 現役ラノベ作家がリアルな金額を発表!


ラノベを出版するといくらもらえる? 実例を紹介
最後にライトノベルを一冊出版するとどのくらいの収入になるのか、数作出版している私が実例として二つご紹介します。ただし、出版社やレーベルごとに違うのはもちろん、人によっても条件が異なるため、こちらはあくまで参考程度にしてください。また、私はメディアミックスの経験がないため、これらは純粋に小説出版だけの金額となります。
作品A
小説投稿サイトで人気を集め、書籍化打診をいただいたケース。いわゆる拾い上げで、声を掛けてくれたのは単行本レーベルでした。
発行部数は8,000部(刷り部数印税)で、印税率は10%。本の定価は税込1,320円。税金を差し引いて、約95万円の収入でした。電子書籍の印税は1年で15万円といったところです。
作品B
こちらはレーベルに作品を持ち込んでの書籍化。Aとは別レーベルですが、こちらも単行本です。
同じく刷り部数印税で、発行部数6,000部の印税率が8%。本の形式は税込1,430円。税金を差し引いて、約60万円。電子書籍は半年で約5万円(全然売れなかった……)の収入でした。
ラノベ作家の収入源について、実際に出版経験のある私から、リアルな数字を交えながらお伝えさせていただきました。
重版がかからなければ、ラノベを一冊出版してもらえるお金は良くて100万円程度。2巻・3巻と続刊を出せれば、もちろんその分の印税ももらえますが、通常、前の巻よりも多く刷ってもらえることはありませんので、出せば出すほど一冊あたりの単価は落ち込みます。
そのため、専業でやっていきたい場合は複数の書籍化を実現し、さらにそれらがコミカライズされることが必須だと言えるでしょう。
よく言われていることですが、出版はゴールではなく、そこからがスタートとなることを、実際に痛感した私から改めてお伝えさせていただきます。