公募Q&A「作品制作」 どんな書式が読みやすいか
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どのような書式にしたら、読みやすい原稿になりますか。
余白・字送りに気をつけましょう。
Wordファイルなどで作品が送られてきたとき、ほぼすべての公募では、応募者が設定した書式のままプリントアウトされて選考されます。
あまりにもひどい書式だったため、これでは選考委員が苦労するだろうと、主催者(事務局)が厚意として直すこともないとは言えませんが、いちいちやっていたらキリがないことと、おかしな書式も含め、それも応募者の意思であれば勝手に直すのはまずかろうとも言えます。ですので、原則として応募者が設定したまま選考されると考えてください。
さて、「読みにくい」と思う書式は、以下の3点に集約されます。
・余白がなさすぎ。
・字送りが空きすぎ。
・行送りが詰まりすぎ。
余白
用紙の余白は、20mm~30mm、またはそれ以上であればOKです。
字詰めを優先させる場合は、余白が大きくてもかまいません。
余白の数値は、Wordであれば、メニューバーの「レイアウト」→「ページ設定」→「余白」で確認できます。
字送り
字送りは聞き慣れない言葉かもしれません。
簡単に言うと、字送りは「ある文字の中心から、次の文字の中心までの距離」を指します。これは文字の大きさに字間を足せば求められます。
公式は以下のとおりです。
「字送り=文字の大きさ+字間」
たとえば、文字の大きさが12ポイントで、字間が0ポイントなら、字送りは「12+0」で12ポイントになります。
字送りは、文字と同じ大きさ(ポイント)にするのが原則です。
文字が12ポイントなら、字送りも12ポイント、または12ポイントに近い数値にしましょう。
つまり、隙間を空けないということです。
Wordの場合、面倒なら、メニューバーの「レイアウト」→「ページ設定」→「文字数と行数」で設定画面を開き、「文字数と行数を指定する」にチェックを入れたうえで、「標準の字送りを使用する」にチェックを入れると、自動的に適正な字送りになります。
行送り
行送りは、文字の大きさの1.5倍~2倍に設定します。
文字が12ポイントなら、行送りは18~24ポイントぐらいが標準になります。
下記の例1は、用紙A4判、40字×30行、文字の大きさ10.5ポイント、字送り10.5ポイント、行送りは少し広めで22ポイント、余白は上下左右とも約30mmに設定した例です。
例2は、文字の大きさ10.5ポイント、字送り30ポイント、行送り14.3ポイントに設定した読みにくい書式です。
読んでいくと、次の文字までが遠く、パラパラして読みにくいと思います。次の行に目を移したときも行間に余裕がなく、同じ行を読んでしまいそうです。これは読んでいて神経が疲れます。作品に集中できません。真面目な選考委員でも、早く作品から解放されたいと思ってしまうでしょう。
フォントは明朝を使いましょう。変わったフォントにすると文字化けの原因になります。文字と地を白黒反転させた悪目立ちした原稿などは論外です。
上記の上2つは一般的に読みやすいと言われる設定ですが、応募しようとしている公募の応募要項に書式の指定がある場合は、そちらを優先させてください。