仏ナント市で開催中の「北斎(1760-1849) 小布施北斎館の名作」展に高精細複製画と高精細作品データを提供
株式会社NTT ArtTechnology(代表取締役社長:国枝 学、以下「NTT ArtTechnology」)は株式会社アルステクネ(代表取締役社長:久保田 巖、以下「アルステクネ」)と連携して、ブルターニュ大公城/ナント歴史博物館(ナント市、フランス)で開催中の「北斎(1760-1849) 小布施北斎館の名作」展に※1高精細複製画の出品ならびに高精細デジタルデータの提供を行っております。
1. 概要
フランス北西部のブルターニュ半島の根元に位置するナント市では、毎年夏に「ボヤージュ・ア・ナント(Le Voyage a Nantes)」を開催し、ヨーロッパを中心に約100万人がナント市を訪れます。今年の「ボヤージュ・ア・ナント」の中心企画として、6月28日(土)~9月7日(日)の間、ブルターニュ大公城/ナント歴史博物館にて「北斎(1760-1849) 小布施北斎館の名作」展(Exposition Hokusai (1760-1849), chefs-d’œuvre du musee Hokusai-kan d'Obuse)が開催されており、北斎館(長野県小布施町)の全面協力のもと、同館所蔵作品を中心に小布施の北斎作品が160点以上展示されています。展示作品のうち小布施から原作品を移動することができなかった上町祭屋台天井絵「女浪」と岩松院本堂天井絵「鳳凰図」(通称:八方睨み鳳凰図)については、NTT ArtTechnologyとアルステクネが協力し、前者については高精細複製画を、後者については高精細デジタルデータの提供を行っております。

フランス版プレスリリース表紙
2. 上町祭屋台天井絵「女浪」高精細複製画
2023年にNTT ArtTechnologyとアルステクネが共同で東町祭屋台天井絵「龍」「鳳凰」(小布施町東町自治会所蔵、北斎館寄託)および上町祭屋台天井絵「男浪」「女浪」の高精細デジタル化を行っており、「北斎(1760-1849) 小布施北斎館の名作」展に展示されている高精細複製画の制作には、上記の高精細デジタルデータを使用しております。デジタル化にはアルステクネの特許技術「三次元質感画像処理技術(Dynamic Texture Image Processing:DTIP)」が使用されており、原作品のもつ色彩、微細な凹凸、素材の質感まで忠実に再現しております。2024年11月から2025年3月にかけてNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]にて開催した「Digital×北斎【急章】その2」展※2でも上町祭屋台天井絵「女浪」の高精細複製画を展示しましたが、今回それとは別に新たに制作しております。前回の複製画との最大の違いは縁絵で、木枠を使い原作品と同様に立体になっています。さらに新たに技術開発を行い、縁絵の金箔部分の再現に成功しております。縁絵の制作にはローランド ディー.ジー.株式会社に協力いただき、DTIPと同社のUVプリンターにより、金箔や油煙墨の輝きはもとより、箔の皺や微細な窪み、傷に至るまで、現作品を忠実に再現することができました。

「北斎(1760-1849) 小布施北斎館の名作」 ブルターニュ大公城/ナント歴史博物館 2025年 (C)David Gallard
3. 岩松院本堂天井絵「鳳凰図」高精細デジタルデータ提供
岩松院本堂天井絵「鳳凰図」につきましても2021年にNTT ArtTechnologyとアルステクネが共同でDTIPを用いデジタル化を行いました。この高精細デジタルデータをナント歴史博物館に提供し、同館で原作品の約40%(面積比)となる間口396cm、奥行330cmの「鳳凰図」を制作し、会場の天井に展示しています。(原作品:間口630cm、奥行550cm)寺院の天井絵という本来は移動させることが出来ず、岩松院を訪れなければ鑑賞できない作品を、高精細デジタル化により海を越えたナント市で多くの方にご紹介することができました。
時間によって明るさが変わり、光の入り方によって「鳳凰図」の見え方が変わることを体験できます


「北斎(1760-1849) 小布施北斎館の名作」 ブルターニュ大公城/ナント歴史博物館 2025年 (C)David Gallard(2枚とも)
4. 展覧会詳細
展覧会名:「北斎(1760-1849) 小布施北斎館の名作」展Exposition Hokusai (1760-1849), chefs-d’œuvre du musee Hokusai-kan d'Obuse
https://www.chateaunantes.fr/expositions/exposition-hokusai/
会期 :2025 年6月28日(土)~9月7日(日)
会場:ブルターニュ大公城 / ナント歴史博物館
Château des ducs de Bretagne - musée d’histoire de Nantes
4, place Marc Elder 44000 Nantes, FRANCE
https://www.chateaunantes.fr/
主催:ブルターニュ大公城 / ナント歴史博物館
共催:一般財団法人 北斎館 https://hokusai-kan.com
後援:在フランス日本国大使館、小布施町、ナント国際芸術祭「ボヤージュ・ア・ナント」 他
※1 北斎館のプレスリリース(展覧会レポート)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000116693.html
※2 「Digital×北斎【急章】その2」展 「真正の画工 創造と革新の道」の開催
~北斎の「画工」としての生涯をたどる 「Digital×北斎」展の集大成~
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20241108_01.html
(参考)
「Digital×北斎」サイト https://www.ntt-east.co.jp/art/index.html
一般財団法人 北斎館 https://hokusai-kan.com/
曹洞宗 梅洞山 岩松院 https://ganshoin.com/
株式会社アルステクネ https://www.arstechne.co.jp/
ローランド ディー.ジー.株式会社 https://www.rolanddg.com/
(参考文献)
「Digital×北斎 小布施の「鳳凰図」の謎」
https://www.ntt-arttechnology.com/products/phoenix/
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