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【地図井式】創作が続かない人へ:書けない時間も伏線になる

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小説
コラム

なんで自分の本はここに無いんだろう、と思っていた日々

以前自分が何気なく、でもその時は本気で語った言葉が、誰かの中で増幅していて、再び自分のところに戻ってきたというこの出来事は、とても勇気が出ました。

抜け殻のようなこの夏に思っていたのは、努力して書いても、売っても、時間がいくらあっても、大きい本屋に行って並ぶ無数の本棚の中に、自分の本は一冊もない、ということをずっと悲しく思ってきました。小さいころから書店が大好きで、図書館も大好きで、本が並ぶ空間に本当はずっといたいけれど、自分の本がないという一点だけ苦しくて、大人になってからは遠ざかってしまうこともありました。ですが、今はなくても、そこに置かれるのを待っている、読むのを楽しみにしている人の本棚に私の本のためのすきまがあるということを、小さく信じることで創作をしています。

自分で書いた友達の夢のメモは、確かにネタの宝庫で面白かったので、ある程度書けるようになった今、1冊の本にすることは届かない憧れではなくタスクに分解できる実現可能なプロジェクトだなと思うことができましたので、私は3か月ほどのお休みを経て動き出すことができるようになりました。
動けなくなったときや抜け殻の時は思い切り休んでしまうというのもよい距離の取り方だったのかなと今は思えます。何になるかわからない思いつきも、すぐには形にならないものも、時をこえたり戻ったり、何にもならないような気がして産むのを諦めるのではなくて、産まれたいものをその意思通り形にすることが、なにかにつながるということを信じて、今日も書き始めることができました。

 

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