公募Q&A「受賞」 表彰式には必ず出ないといけない?
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表彰式には必ず出なければなりませんか。
都合が悪ければ出席しなくて大丈夫です。
表彰式の有無で公募のタイプを分類すると……
公募には、表彰式を行うものと行わないものがあります。
では、表彰式をどう行うかで四つに分類してみましょう。
(1)表彰式が大々的に行われるもの
メインのイベントが表彰式になっているパターンです。
表彰式は都内の有名ホテルなどで行われ、選考委員による選評、授賞式が行われ、そのあとに懇親会があります。報道陣もいて、かなり大々的にやります(最近はコロナ禍のため、表彰式を自粛、または少人数が行うケースも多くなっていますが)。
(2)表彰式はあるが、メインのイベントではないもの
たとえば、「健康フェスタ2022」というイベントがあったとします(架空のイベントです)。イベント当日、会場では健康関連の企業がブースを設置し、出典しています。
このイベントでは作品募集もしており、表彰式はイベント会場で行われます。立派な表彰式ですが、(1)と比べるとおまけ感があります。
(3)表彰式はあるが、交通費がでないもの
あまり例はないと思いますが、表彰式は実施するが、交通費は自己負担というケースがあります。「それでもよかったら参加してください」というスタンスですね。なんとなくおざなりな感じはいなめません。
これと似ていますが、受賞者の交通費、および遠方の場合は宿泊費も主催者負担ですが、下位の賞については交通費等、自己負担という事例もあります。
(4)表彰式なしの場合
公募イベントという規模ではなく、投稿の延長のような公募です。
公募ガイド社でいうと、「ものローグ」「小説でもどうぞ」などがこれに当たります。
「募集・審査・発表」という公募の3点セットは備えていますが、表彰式というものはやっていません。
理由があれば、表彰式に参加しなくても大丈夫
表彰式に受賞者として参加するということは、社会的に認められ、多くの人に祝福され、賛辞をもらうわけですね。おまけに著名な審査員から講評され、記念撮影をし、談笑したりします。著作にサインをしてもらう人もいます。
そんな晴れやかな場ですから、「面倒だから」「恥ずかしいから」といった理由で辞退する人はいません。出不精の人も、人前に出るのが苦手な方も、他の用事をパスしてでも表彰式にかけつけます。
しかし、諸事情あって参加できない場合もあります。
実際にあった例でいうと、「妊娠中に応募し、表彰式近くが出産予定日」「闘病中に応募し、まだ入院中」「勤務があってどうしても抜けられない」などがありました。
イベントとしては盛り上がりに欠ける部分もありますが、「臨月では仕方ないよね」と来場者たちは納得します。
(3)の例のように自己負担が大きいと、参加を見送る人も増えます。
以前、官公庁主催の公募で、「平日の昼間に表彰式、しかも、交通費自己負担」というものがありました。欠席が多かったので主催者に聞いたところ、ほとんどの入賞者が「仕事を休んでまでは。しかも、交通費自己負担では」と辞退したそうです。
それでも、「なかなかない機会だから」と参加する入選者はいますし、「金額的には赤字だったけど、他の入選者の方とも交流できたのでよかった」と報告してくれた入選者の方もいました。
しかし、だからといって、入選者に自己負担を強いるのは違います。入選したい、表彰されたいという応募者の気持ちに甘えないでもらいたいですね。もっとも前述したように、この例はレアケースです。
表彰式にはでたいがでられないなら、主催者に相談を!
なかには、「表彰式には参加したいが、いろいろ問題があって」という場合もあります。
「仕事が抜けられない」「闘病中」といった事情では主催者にはどうすることもできませんが、中には対処できるものもあるかもしれません。
たとえば、「子どもが小さいので残していけず、預かってくれる人もいない」という場合。以前、公募ガイド社が表彰式をやったときも同じことがあり、このときは女性スタッフが表彰式の間、預かっていました。
表彰式後の懇親会で、子どもや高齢の家族を連れている人を見たこともあります。
あるいは、「顔出しNG」という場合もあります。ライトノベル作家に多いですね。
この場合、主催者は「撮影はかまいませんが、SNSなどに上げるのはお控えください」とアナウンスしていますね。
また、実例は知りませんが、「ペットを飼っているから」「介護しているから」「心臓にペースメーカーを入れているから」「うつだから」といったことで、外出自体が難しい人もいるかもしれません。
表彰式への参加は義務ではありませんので辞退してもいいですが、その前に、主催者の方に相談してみるのがよいかと思います。昨今の世相からすると、受賞者であれば、リモートで表彰式に参加という対応をしてくれる主催者もあるかもしれません。