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謎を解かれる側から考える「裏」の伏線|伏線は「裏」から生まれる

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謎を解かれる側から考える「裏」の伏線

伏線を張る前に「犯人」のストーリーを考える

前もってにおわせておこうにも、何を仕込めばいいかわからないときもある。
たとえば、謎解きのようなときがこれに当たる。
主人公は謎を解く側だから、謎を解くためのヒントは考えにくいのだ。

この場合は、伏線を考える前に、犯人(謎を解かれる側)のストーリーを考えるといい。
たとえば、昔話「桃太郎」を以下のようにリメイクしたとしよう。

リメイク版「桃太郎」

桃太郎は鬼ヶ島に鬼の征伐に行ったが、これには隠された陰謀があった。

征伐という大義名分の陰で、密かに鬼を抹殺しようという計画が進行していた。

その黒幕は桃太郎のおじいさんであり、桃太郎は周到な洗脳により、鬼退治に行かされたのだった。

この設定にした場合、まずは、おじいさんがなぜそんなことを計画したのか、どんな動機があったのか、何をきっかけにそうなったのか、これらを先に考え、その中で秘密が露見するようなミスをおじいさんにさせるのだ。

ところで、現在の果生型の「桃太郎」では、桃太郎は桃から生まれたことになっているが、これは明治時代に教科書に採用されるときに変更されたもの。
「桃源郷」という言葉があるように桃には長寿の効果があると思われており、この桃という長寿の果物を食べた老夫婦が若返り、夫婦の営みをした結果、子どもが生まれ、この子がのちに桃太郎となったというのが本来のストーリーである。

今回はこれを応用し、「おじいさんは鬼が持っている不老長寿の秘薬を盗んだ」という設定にする。
では、即興で「おじいさんのストーリー」を考えてみよう。
なお、裏のストーリーは小説としては書かれないので、アイデアベースでかまわない。

おじいさん(犯人)側のストーリーを考える

1おじいさんは鬼ヶ島にいる鬼が不老長寿の秘薬を持っていると聞き、これを盗んで回春しようと考え、鬼ヶ島に渡る。
2その途中、情報収集のために茶店で鬼について聞くと、店主は「鬼は親切で気のいいやつ」と言う。
3その後、おじいさんは船頭を雇い、鬼ヶ島に渡る。
4何も知らない鬼はおじいさんを歓待してくれる。鬼の親切に乗じて鬼を騙し、おじいさんは秘薬を盗もうとするが、悪事が発覚し、鬼を殴って逃げ帰る。
5そのとき、根付(留める道具)を落としてきてしまうが、そのときは気づかない。
6おじいさんとおばあさんは秘薬を飲んで若返り、やがて桃太郎が生まれるが、その後は老夫婦に戻る。
7「老夫婦に子どもが生まれるのはおかしい」「鬼の秘薬が盗まれたらしいが、盗んだのはこのおじいさんではないか」という噂が立つ。
8おじいさんは、「桃太郎は桃から生まれたのだ」と釈明する一方で、犯した罪をなかったことにするために鬼を殺して証拠の隠滅を図ろうとする。
9おじいさんは桃太郎が幼い頃から、「鬼ヶ島にいる鬼がいかに残虐で、殺したほうがいい存在である」「桃太郎こそがこの鬼を征伐する人物である」と思い込ませている。